昨年末に発売された「週刊文春」(文藝春秋)2017年1月5日・12日号で報じられた、嵐の松本潤がAV女優の葵つかさと4年にもわたって浮気をしていたスキャンダル。周知の通り、松本は井上真央と長年交際しており、これは葵にも井上にも手酷い裏切りと言わざるを得ないわけだが、ジャニーズ事務所に対する忖度体質に浸かりきったテレビのワイドショーは当然のごとくこのスキャンダルを黙殺。
詳しくは後述するが、その報道が出て以降、葵は「売名狙いのビッチ」といったようないわれなきバッシングを受け続けてきた。松本からたんなる性のハケ口として扱われていた彼女は紛れもない被害者なのに。結果的に、「週刊文春」17年5月4日・11日号で文春記者からの直撃取材を受けた葵が、「(松本とは)別れたということですか?」という記者の質問に「まあ、そうですね」と返したことにより、この一連のスキャンダルは幕を下ろした......ように思えたのだが、実はこの話はまだまだ続く。
なんと、今度は葵がバラエティー番組で松本との一連の騒動をネタにし、逆襲を始めたのである。その逆襲劇は、彼女が所属するアイドルグループ・恵比寿★マスカッツの冠番組『マスカットナイト・フィーバー!!!』(テレビ東京)の4月26日深夜放送分で起きた。
この日の放送では、審判役を務めるおぎやはぎの小木博明に色仕掛けをしかけ、メンバーのなかで誰が一番うまく小木を誘惑できるかを競う人気企画「小木杯争奪かまって柔道選手権」が行われていた。その場で葵はこんな色仕掛けを仕掛けたのだ。
「夜中でも電話1本で駆けつけるよ」
「小木さん、わたし、すっごく都合のいい女なの。だから、するだけしたら、すぐ帰ってあげるね」
「コートの下、裸で来ちゃった。アソコがね、"ジュンジュン"いってる」
「次は小木さんがいいな......。気をつけるし」
この一連の発言は、松本の二股スキャンダルを報じた「週刊文春」2017年1月5日・12日号を読むとより理解できるので、まずは「週刊文春」報道を振り返っていきたい。
記事によれば、2人の出会いは4年前、中村勘三郎の通夜の席だった。「歌舞伎関係者が大勢いる中で、彼がつかさにこっそり携帯電の番号を聞いてきた」(葵の知人女性)のだという。松本は勘三郎の息子・七之助と親友ということで通夜に参列、ジャニーズには珍しくカコミ取材にも神妙な様子で対応していたが、その裏でちゃっかりナンパしていたというのだから不謹慎極まりない。
●葵つかさが松本潤に逆襲。ジャニーズタブー無視の勇気ある行動に!
しかも井上との付き合いは05年のドラマ『花より男子』(TBS)からなので、始めから二股をかけるつもりで声をかけたのは明白だ。
とはいえ、こんなのはまだ序の口。松本は葵を「性奴隷」扱いしていたのだ。たとえば、交際が始まった当初、葵は松本と井上の関係を知らなかったが、後にネットの情報などで知り、一度だけ松本に井上の存在を問い質したという。そのとき、松本から返ってきたのはこんな言葉だった。
「それ以上、彼女のことを言ったら殺すよ」
また、2人はいつも松本が彼女を呼び出すかたちで逢瀬を続けていたというが、昨年3月、煮え切らない彼の態度にだんだんと関係が怪しくなり、葵のほうから「タクシー代くらい欲しい」と告げると、松本はこう返したという。
「お金を払うような関係じゃないよね?」
この言葉を聞いて、葵は逆に「大事にされている」と嬉しく感じたというのだから、この関係がどれだけ泥沼化していたのかを伺い知ることができるが、それはともかくとして、タクシー代すら出し渋るとは国民的アイドルグループのメンバーらしからぬ態度である。
葵が松本のマンションを訪れるのはきまって深夜で、しかも数時間後の明け方には部屋をあとにしている。
実際、この関係について「週刊文春」記者にあてられた松本は、葵のことを「その人がわかんないんで」と切り捨てた。ようは、二股どころか、都合のいい"カキタレ"として利用していたということだろう。
以上の経緯で『マスカットナイト・フィーバー!!!』内で出てきた「夜中でも電話1本で駆けつけるよ」や「するだけしたら、すぐ帰ってあげるね」の意味がご理解いただけただろう。ちなみに、一番露骨な「コートの下、裸で来ちゃった。アソコがね、"ジュンジュン"いってる」の部分は、スキャンダル報道第一弾の「週刊文春」に、松本の自宅へ向かうロングコート姿の彼女の写真が掲載されていたことに起因するネタなのだと思われる。"ジュンジュン"は説明するまでもないだろう。
番組内では、これらの葵の発言に対し、メンバーの黒沢美怜が「なんかよくわかんないですけど、こっちまで冷や汗かきましたね」とコメント。MCの大久保佳代子も「ひー! どういう意味でしょう?」と、いっさいフォローする気のない、むしろ煽り気味の言葉を返していたが、それにしても深夜番組とはいえ、よくジャニーズタブーを踏み越えることができたものである。
●なぜ、キチク松本潤ではなく、被害者の葵つかさが責められるのか?
当然、一連の葵の発言に番組は大ウケ、この『マスカットナイト・フィーバー!!!』放送回も大きな話題となったが、話題が拡散されていけばいくほどネガティブな反応も出るようになっていく。松本のファンを中心として、ネットにはこんな書き込みが溢れた。
〈変な女に引っ掛かったな。銭あげて黙らせる事もしないんだな〉
〈早く社内の法務か顧問弁護士に相談して一刻も早く名誉毀損で訴えろよ〉
〈葵つかさごときに嵐の松本潤ネタで遊ばれるとか、ジャニーズマジで衰えすぎ〉
〈葵つかさは自分の体ネタで注目されようと必死だけど、品性下劣なAV好きだけが喜んでる〉
〈やっぱり葵つかさの売名なのか〉
そもそも、自分の所属しているグループの冠番組での発言で「売名」もクソもないだろうと思うが、葵がこうしたバッシングにさらされるのははじめてのことではない。
昨年末に「週刊文春」報道が出てからというもの、彼女は常に松本のファンからの誹謗中傷に苦しまされ続けてきた。スキャンダル直後にはこんな誹謗中傷がネットに溢れた。
〈無理なんだけどwwwwやっぱ松潤ちらつくんだよねwwww松潤かわいそう。松潤騙されて売名のために好感度下がっちゃってかわいそう。やめなよ〉
〈はやくこの世界から消えてよ 国民的アイドルの松本潤とあってない あなたが熱愛するとこういうことになることぐらい、わかるよね?井上真央ちゃんはいいのよ。大女優だからね。あなたとは違う〉
そもそも彼女は松本のキチク行為の被害者なのだが、なぜか、本当に責められるべき松本は皆から擁護され、逆に葵が炎上の標的にされる。こんな理不尽なことがあるだろうか?
また、そういった炎上が続くうちにサイン会が中止に追い込まれるなど、売名どころか営業そのものが妨害される状況になっていく。そして2月に入り、彼女はこんなツイートを投稿。その数日後、ツイッターアカウントを消してしまった。
〈何を言われてもスルーしようと決めていたけど、何を呟いても憶測でずっと叩いてくる人がまだまだいるのが現状で、私がツイッターをやめたらそういう人達はスッキリするのだろうか...〉
加えて彼女は不幸にも、メディアによってこういった「売名」叩きを助長するような騒動にも巻き込まれている。
それが「FRIDAY」(講談社)の記事である。スキャンダル報道直後に発売された「FRIDAY」17年1月27日号で、過去に撮影された葵のヘアヌードが再録掲載されたのだが、その表紙に「松潤の相手 葵つかさ「衝撃ヌード」」というキャッチコピーが飾られていたのだ。これを受けて、「早速商売にしたな」「やっぱり売名行為じゃないか」との批判が殺到した。
●葵つかさも『マスカットナイト・フィーバー!!!』もジャニーズタブーに負けるな!
この件の真相は、写真を掲載するにあたり彼女の所属事務所であるエイトマン側から提示された「事務所として出して欲しくない文字は記載しない」、「事務所が事前にチェックし、意に反している場合は訂正する」という条件を「FRIDAY」編集部が一方的に反故にしたもので、誌面の内容を知った事務所が訂正をお願いしても編集部は〈「もう印刷してしまったので」の一点張りで〉対応しなかったという。
この件に関しては「FRIDAY」編集部が全面的に非を認め、〈今回、意図的ではありませんが、編集部内の連絡ミスでその言葉を使ってしまい、結果的に事務所の約束を違えることになってしまいました〉と謝罪の声明を出している。編集部のミスが本当に意図的ではなかったのか真相は藪の中だが、こういった記事が表に出てしまったことが、結果的にさらなるバッシングを呼んでしまったのは間違いない。
それにしてもなぜ、葵を「性奴隷」のように扱った松本が売名に利用された被害者扱いで、逆に、松本によるキチク行為でヤリ捨てられた本当の意味の被害者でもある葵が責め立てられるという理不尽な事態が起こるのか。
その大きな要因のひとつが、ジャニーズ事務所に怯え真実を報じない芸能マスコミだ。「沈黙」という態度でジャニーズ事務所側にマスコミが加担したことにより、葵は二次被害ともいえる炎上騒動に巻き込まれることになったのだ。
周知の通り、ジャニーズ事務所のタレントがからんだスキャンダルをメディアがいっさい触れない状況が続いている。たとえば昨年だけでも、Hey! Say! JUMP中島裕翔の泥酔痴漢事件、V6岡田准一と宮崎あおいの略奪不倫同棲、Hey! Say! JUMP伊野尾慧の女子アナ二股交際、同じくHey! Say! JUMPの複数メンバーに持ち上がった乱交パーティ疑惑......数々のジャニーズスキャンダルが週刊誌で報じられたが、テレビやスポーツ紙は一切後追いすることなく、すべてを葬り去ってしまった。
現在、NEWSの手越祐也が福岡市博多区の金塊強奪事件の容疑者のひとりとの同席する写真が見つかり交友関係があったのではないかという疑惑がもたれているが、これもいまのところ黙殺され続けている。間違いなく、今後もワイドショーの話題にあがることはないだろう。
あくまで噂の段階なので実現するのかどうかは不明だが、今後、葵のAVで一連の二股騒動を再現した作品がつくられるのではないかという話もあがっている。『マスカットナイト・フィーバー!!!』には、局上層部などから何らかの圧力が加わるのかもしれないが、この炎上に恐れることなく松本ネタを使った稀有な逆襲劇を続けてほしい。
(編集部)