兵庫県西宮市のサービス付き高齢者向け住宅で夕食を食べた入居者ら13人が下痢や腹痛を訴え、食中毒になったとして、市は26日、この施設の厨房で調理を委託されている市内の飲食業者に2日間の営業停止を命じました。

西宮市によりますと、22日に市内のサービス付き高齢者向け住宅の関係者から「21日の夕食を食べた入居者11人とスタッフ1人に下痢、腹痛の症状がある」と保健所に連絡がありました。



その日の夕食は米飯、豆腐チャンプルー、玉ねぎとツナの煮物、煮豆、すまし汁でした。

保健所が調査した結果、下痢や腹痛の症状があったのは30歳から99歳までの男女13人で、共通する食事は、この施設で調理・提供された夕食だけであることが分かりました。

発症者4人の便からはウエルシュ菌が検出され、医師の診断もあったことから、市は、提供された食品を原因とした食中毒と断定しました。発症者は全員軽症で、快方に向かっているということです。

調理されてから提供されるまでに約6時間かかっていた食品もあり、市は、施設から調理を委託されていた飲食業者に対し、食品の衛生的な取り扱いなどを指導したということです。

西宮市によりますと、ウエルシュ菌は動物の腸管や土壌、水中など自然界に広く生息する細菌で、酸素が少ない環境を好み、熱に強い「芽胞」と呼ばれる“殻”を作ります。

このため、食品を大釜などで大量に加熱調理すると、食品の中心部が無酸素状態となり、加熱で他の細菌が死滅してもウエルシュ菌の芽胞は生き残ることがあり、食品の温度が発育に適した温度まで下がると急速に増殖を始めるということです。

ウエルシュ菌が大量に増えた食品を食べると、腸管内でウエルシュ菌が毒素を作り、この毒素が腹痛や下痢などの症状を引き起こすということです。

食中毒の事例としては、給食などで大量に加熱調理されたカレー、シチュー、スープ、野菜煮付けが挙げられています。

■予防のポイント

・前日調理は避け、加熱処理した
ものはなるべく早く食べる

・一度に大量の食品を加熱調理したときは、ウエルシュ菌の発育しやすい温度帯(12~50℃)を保たないように注意する

・やむをえず保管するときは、小分けしてから急速に冷却する

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