夏休みが終わり、新学期を迎えている学校も多いのではないでしょうか。しかし夏休み明けは、不登校の子どもたちが増える時期でもあります。

中学生の約15人に1人が不登校というデータもある中、学校以外の居場所として知られるのが「フリースクール」です。

フリースクールの今、そして不登校に悩む親子の声を取材しました。

学校に通えない子どもたちが在籍 フリースクール「ここ」

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朝、一番乗りは小学5年の流愛さんでした。

(スタッフ)「宿題見せてほしいわ」
(流愛さん)「いやや。まだ終わってないもん、1ページも」

このあと、子どもたちがそれぞれの時間に集まってきます。

朝起きにくい子でも来やすいよう、「遅刻」という概念はありません。

夏休み明けに不登校になった息子「なんで生きてるんだろう」問われハッとした母「どうにかして学校に行かせようとしていた」 新学期の登校に不安…悩む親子へ「学校が全てじゃない」
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大阪府吹田市のフリースクール「ここ」。学校に通えない小学生から高校生20人が在籍しています。

勉強や体育など時間割が組まれていて、ここでの活動は在籍する学校の出席扱いとなるよう認められています。

ただ、勉強のスタイルは普通の学校と違います。

勉強のスタイルはさまざま 昼休みにはキッチンで“自炊”も

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「一番乗り」だった流愛さんはスタッフに教えてもらいながら苦手な算数と格闘しています。

すぐ隣では高校2年生が1人で勉強をしていたり、ほかのテーブルでは高校3年生と中学3年生が一緒に英語の勉強に取り組んだりしています。

11時20分、2時間と長めのお昼休みが始まります。

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(スタッフ)「8枚切りを3袋ね。

あと他なに買うんだった?」
(子ども)「ツナ缶と卵」

向かったのは近所のスーパー。昼食メニューの食材の買い出しです。キッチンに立つのは子どもたちです。

子ども同士が仲良くなるため、そして自立する力を身につけてもらうためです。

パンを食べる子がいれば、お弁当を持参してくる子もいます。食べる場所は自由です。

「いい意味で誰かに頼れる力をつけてほしい」

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代表の三科さんがこのフリースクールを設立して18年になります。

(NPO法人ここ 三科元明代表)「一番大事にしているのは社会的な自立という意味で、誰かに依存をする、いい意味で誰かに頼れるという力をつけてほしい

大人と子どもという関係ではなく1人の人間として対等に接することで、子どもたちがありのままの自分を出せるようになるといいます。

“学校に行けない”同じ悩みを互いに共有

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(高校2年生)「最初は人の目が怖かったんですけど、いまは本当の自分を出せるような。LINEとかで友達に相談したり、先生とかにも泣きながら相談したり」

ここに通っている子どもたちはみな学校に行けず、思い悩む時期がありました。

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(中学3年生)「6年間で楽しい思い出はあまりない。一応頑張って行ってたけど、修学旅行の班決めとかも、みんな前から決めてるけど私だけいないから、どうしようって1人で泣いたり」
(高校2年生)「(学校に)途中から行くのはOKやったけど、きまずくて。

あと人によってやけど、保健室の先生に急かされるんよ、ゆっくり来てそろそろ教室行かへんのって、めっちゃ聞かれて」

夏休み明けの前後に不登校になる子も…

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とりわけ、不登校のリスクが高まるのは、夏休み明け前後のこの時期だといいます。

中学2年の加藤隆仁郎くん。小学4年の夏休み明けから学校に行けなくなりました。

(中学2年 加藤隆仁郎くん)「夏休み明けって久しぶりなので、行く難易度が高くて、少し行かなかっただけで勉強の遅れとか、不安が募って行けなくなってしまって、そのまま不登校になりました」

隆仁郎くんはフリースクールに出会うまで2年半、自宅に引きこもっていました。

ーーー(窓から)見えるのは学校ですか?
(加藤隆仁郎くん)「あれは中学校です」
ーーー遊び声やチャイムの音は聞こえてくる?
(加藤隆仁郎くん)「聞こえてきます。(チャイムが鳴ると)あーって感じです」

母親は当初「どうにかして学校に行かせようとしていた」が…

一度、登校の機会を逃すと学校への一歩がより重くなり、一日中アニメを見たりゲームをしたりして過ごす日々。

家の空気は重くなり母親の笑顔が見られなくなったことがつらかったといいます。

母親の優希さんは当時のことをー

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(母・優希さん)「当たり前のように過ごしてきたことができなくなった衝撃と、わからないという感じ。押したりひいたり、アメを使ってみたり、ムチを使ってみたり、いろいろ試行錯誤したんですけど、まあ性格もあるのか、どうやってもダメで。どうにかして行かせようとしていたよね。でもすごくつらかったです。お互い」

なかなか現実を受け入れられずにいましたが、隆仁郎くんのある言葉で目が覚めたといいます。

「なんで生きてるんだろう」息子の言葉にハッとした

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(母・優希さん)「なにかの話の途中で、彼が『なんで生きてるんだろう』って…。『なんで生まれてきちゃったんだろう』って言ったときに、ハッと気づいて、なんてことを私は言わせちゃったんだろうって思って、そこがターニングポイントになって、行かなくていいよって心から言えるようになりました」

隆仁郎くん、フリースクールに通うことを自ら決断しました。

(中学2年 加藤隆仁郎くん)「(お母さんが)行くのやったーって目をキラキラさせていたので、最初の一日体験に行ってみようかなって」
(母親)「出ちゃってたか、冷静なつもりだったんだけどね」

“夏休み明けの登校に不安”見学にやってきた小学6年生

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もうすぐ夏休みが終わるころ、校舎の雰囲気や普段の過ごし方を体験できる、オープンスクールが開かれました。

見学に来たのは小学6年の中島実詩さん。

学校は休みがちで夏休み明けの登校に不安を抱えているといいます。

ゲームに参加はするもののなかなか打ち解けられません。一方、中学2年の隆仁郎くんらが協力しながら流しそうめんの準備をしています。

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実詩さん、おそるおそるみんなに混ざります。

「実詩、がんばれ!」

最初はマスクを外そうとしなかった実詩さんですが気兼ねのない空気のなかで気持ちがほぐれてきたようです。

(子どもたち)「バイバイ、またね」「ありがとうございました、さようなら~」

悩みを抱える親子へ「学校が全てじゃない」

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―――きょう、どうでしたか?
(中島実詩さん)「たのしかった」

(母親)「なんか新鮮でした、あんまり集団の中でご飯食べていたりするのを見ることないし、楽しめていたかなと思います」

わが子にとって安心できる居場所は必ずあるはずです。

「学校が全てじゃない」、夏休み明けに苦しむ親子に伝えたいひとつの選択肢です。

(2026年8月28日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」内『特集』より)

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