水俣病の認定を不当に退けられたなどとして熊本県出身の男性が訴えた裁判。男性の訴えは認められました。



訴状などによりますと熊本県天草市出身で現在、大阪府内に住む74歳の男性は幼少期から海で獲れた魚介類を日常的に食べ、手足の感覚が鈍くなるなどの水俣病特有の症状に苦しんできたとしています。

男性は2013年に水俣病の認定を申請しましたが、熊本県は2019年にこれを棄却。男性は不服として、国に審査を求めましたが、提訴に至るまでのおよそ3年間手続きが放置されたとして熊本県と国に損害賠償を求めていました。

1日の判決で大阪地裁は「男性には水俣病の罹患を示唆する感覚障害や視野が狭くなる症状などが認められ、メチル水銀への曝露に起因するものと認めるのが相当である」と指摘しました。

その上で、熊本県の棄却処分は違法だとしてこれを取り消し、県に対し男性を水俣病と認定するよう命じました。

 一方で、国の審査手続きの遅れに対する国家賠償請求については、「必要な審査期間であり、漫然と放置していたとは言えない」として退けました。

裁判では、男性の症状が水俣病によるものと認められるかどうかが最大の争点となっていました。

近年、水俣病の認定手法をめぐっては、感覚障害の存在を重視して認定する判決と他の原因による可能性を指摘して認定しない判決で司法の判断が分かれています。

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