関西の食卓で馴染み深い「旭ポンズ」。今月1日、約3か月半ぶりに出荷を再開しました。

その原料として使われているのが「すだち」ですが、国内生産量98%を誇る徳島県では、農家の高齢化などの影響で生産量が約20年で半減しています。

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迫りくる猛暑や担い手不足にどう立ち向かうのか?苦境を救うかもしれない新品種も?食卓の名わき役「すだち」の未来について、徳島担当の記者が解説します。

◎谷田潮音:MBS記者 神戸市局・徳島担当
 事件・行政のほか観光振興の取り組みなどを取材

「鍋の時期が始まりますので安心」出荷再開した関西人の定番『旭ポンズ』

【すだちがピンチ】生産量は約20年で「半減」農家減少・高齢化が背景に?関西人の定番『旭ポンズ』にも影響…新品種『勝浦1号』は苦境救うか
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10月7日で発売59周年を迎え、年間売り上げ200万本以上を誇る「旭ポンズ」。旭食品(大阪・八尾市)の看板商品です。

今年6月上旬から販売休止となっていましたが、今月1日に出荷を再開しました。

(旭食品 高田雅規社長)
「ほっとしたというのが正直なところ。これから鍋の時期が始まりますので、なんとかこれに間に合わせたいと思っていましたので安心感があります」

すだち不足で販売休止…発売から59年で初

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「旭ポンズ」は来年で発売から60年となりますが、販売休止は初めて。

原因はすだち不足。すだち果汁の風味が安定せず、ポンズ製造に必要な量が確保できなかったと言います。

(旭食品 高田雅規社長)
「(果汁の)品質の問題。特に味の問題が決め手になって、代わりの原料が引っ張れないのかいろいろ探しましたが、味という部分では合格点が出ないので、それだったら旭ポンズじゃないなと」

収穫量は約20年で半数以下に…農家の減少・高齢化が進行中

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農水省によると、全国のすだち収穫量は約20年で半数以下に。2001年は8606トンでしたが、2023年には3356トンとなっています。

原因は農家の減少・高齢化です。

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国内生産量98%を誇る徳島県では、8~10月に収穫が行われますが、猛暑に加え、すだちが斜面に植えられていることもあり、作業がハードになると言います。

また、3月~8月にはハウス栽培が行われていますが、設備コストが高いため1年中稼働させることはできないようです。

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(すだち農家 岡本悦男さん)
「主力が私たちの年代で74歳。それ以上の人が多い。その人たちが引退するのはもう間近」

それでも増える需要…フランス・ドイツへの輸出量は約2倍・4倍に

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「日本独自の柑橘として、すだち需要は海外からも高まっている」と話すのは、徳島県立農林水産総合技術支援センターの担当者。

輸出量は3年間で、フランスで約2倍、ドイツで約4倍となり、需要は増えています。

旭食品の担当者は「すだち果汁不足は今後も起きうるので、新たな供給元を探すなど対応を強化する」と話しています。

新品種「勝浦1号」

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そんな中、新品種「勝浦1号」が登場しました。

すだちの収穫は8月中旬からピークを迎えますが、通常10月ごろには“黄色”になってしまい、風味も落ちてしまいます。

しかし、「勝浦1号」は11月でも“緑色”のままで、品質が落ちにくいという特長があります。再来年、初出荷の予定だということです。

徳島大学の中澤慶久教授は「収穫時期を延ばすことができるため、農家の負担軽減の切り札なるのでは」と期待を寄せています。

農家育成の動きも…NPO法人では希望者に栽培伝授

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また、NPO法人「里山みらい」では、使われていない農地を借りて研修農地として活用。そこで希望者にすだち栽培を伝授していると言います。

2019年に開始し、これまで20~40代の6人が卒業したそうです。

食卓の名脇役、すだちの未来はどうなるのでしょうか?

(2026年10月8日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」内『記者プレゼン』より)

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