こちらを見て往年のビックリマンシールを思い起こす人も多いのではないでしょうか。今回は、Photoshopでキラキラ輝くホログラムシールを表現するテクニックを紹介します。
フィルター機能でホログラムに質感をつけて仕上げていくのがポイントです。
*本連載はPhotoshopで作る定番グラフィックの制作工程を、一から手順通りに解説するHow to記事です。
■使用する機能「グラデーションオーバーレイ」「パターンを定義」「パターンオーバーレイ」「スマートオブジェクト」「ノイズを加える」
目次
Photoshopでホログラムシールを表現:
1.パターンの元になる素材を作る
まずは新規ファイルを[幅:120ピクセル]、[高さ:120ピクセル]、[解像度:350ピクセル/インチ]、[カンバスカラー:白]で作成したら
(図1)、レイヤーパネルで背景レイヤーをダブルクリックする
(図2)。
図1
図2。この時点のレイヤーの状態。背景レイヤーをダブルクリックする「新規レイヤー」ダイアログが表示されるので
(図3)、そのまま[OK]をクリック。これにより背景レイヤーが通常の編集可能なレイヤーに変換される
(図4)。
図3。「新規レイヤー」ダイアログが表示されたらそのまま[OK]をクリックする
図4。この時点のレイヤーの状態。背景レイヤーが編集可能な通常のレイヤーに変換されるレイヤーパネルで、そのレイヤーサムネールをダブルクリックして「レイヤースタイル」ダイアログを開き、[グラデーションオーバーレイ]を[描画モード:通常]、[不透明度:100%]、[スタイル:角度]、[シェイプ内で作成]、[角度:45°]、[比率:100%]、[方法:知覚的]に設定
(図5)。さらに[整列の初期化]をクリックしたら、[グラデーション]のサンプル(マウスポインターを合わせると「クリックでグラデーションを編集」とヒントが表示されるグラデーション見本)の上をクリックしてグラデーションエディターを開く。
図5。
レイヤースタイルの[グラデーションオーバーレイ]を[描画モード:通常]、[不透明度:100%]、[スタイル:角度]、[シェイプ内で作成]、[角度:45°]、[比率:100%]、[方法:知覚的]に設定するグラデーションエディターが表示されたら、グラデーションサンプルの下辺をクリックしてカラー分岐点を追加して計5つとし、それぞれ等間隔に配置。左からカラー分岐点の[カラー]を白(ここでは16進数カラーコード[#ffffff])、グレー(ここでは16進数カラーコード[#676767])、白、グレー、白になるよう変更して適用する
(図6)(図7)。
図6。赤丸部分のような四角の上に三角が乗ったアイコンがカラー分岐点。グラデーションサンプルの下辺をクリックしてカラー分岐点を追加して計5つとし、それぞれ[カラー]と[位置]を設定する。ここでは、いちばん左の[カラー]を白(16進数カラーコード[#ffffff])、[位置:0]に、左から2番目の[カラー]をグレー(16進数カラーコード[#676767])、[位置:25]に、左から3番目の[カラー]を白、[位置:50]に、左から4番目の[カラー]をグレー、[位置:75]に、いちばん右の[カラー]を白、[位置:100]に設定した
図7
Photoshopでホログラムシールを表現:
2.素材をパターンに登録してホログラムシールを作る
ホログラムシールを作っていく。まず、編集メニュー→“パターンを定義...”を選択し、[パターン名]を分かりやすく変更したら(ここでは、[パターン名:ホログラムパターン]とした)、[OK]をクリック
(図8)。
図8。[パターン名]を分かりやすい名前に変更して[OK]をクリックする次に、新規ファイルを[幅:1200ピクセル]、[高さ:1200ピクセル]、[解像度:350ピクセル/インチ]、[カンバスカラー:白]で作成して、まっさらなカンバスを用意する
(図9)。
図9レイヤーパネルで背景レイヤーをダブルクリックして通常のレイヤーに変換したあと、そのレイヤーサムネールをダブルクリックして「レイヤースタイル」ダイアログを開き、[パターンオーバーレイ]を[描画モード:通常]、[不透明度:100%]、[角度:0°]、[比率:100%]に設定。[パターン]の下矢印をクリックして先ほど定義したホログラムパターンを選択する
(図10)。
図10。レイヤースタイルの[パターンオーバーレイ]を[描画モード:通常]、[不透明度:100%]、[角度:0°]、[比率:100%]に設定し、[パターン]の下矢印(赤枠部分)をクリックして先ほど定義したホログラムパターンを選択する続いて、レイヤースタイルの[グラデーションオーバーレイ]を選び、[描画モード:覆い焼き(リニア)- 加算]、[不透明度:5%]、[スタイル:線形]、[シェイプ内で作成]、[角度:45°]、[比率:100%]、[方法:知覚的]に設定
(図11)。
グラデーションサンプルをクリックしてグラデーションエディターを開き、カラー分岐点を設定して赤、ピンク、紫、水色、緑、黄色、オレンジのグラデーションを作成して適用する
(図12)(図13)。
図11。レイヤースタイルの[グラデーションオーバーレイ]を選び、[描画モード:覆い焼き(リニア)- 加算]、[不透明度:5%]、[スタイル:線形]、[シェイプ内で作成]、[角度:45°]、[比率:100%]、[方法:知覚的]に設定する
図12。グラデーションエディターでカラー分岐点を追加して計7つとし、それぞれ[カラー]と[位置]を設定する。ここでは、いちばん左の[カラー]を赤(16進数カラーコード[#ff0000])、[位置:0]に、左から2番目の[カラー]をピンク(16進数カラーコード[#ff00d8])、[位置:15]に、左から3番目の[カラー]を紫(16進数カラーコード[#3700ff])、[位置:35]に、左から4番目の[カラー]を水色(16進数カラーコード[#00c0ff])、[位置:50]に、左から5番目の[カラー]を緑(16進数カラーコード[#00ff01])、[位置:65]に、左から6番目の[カラー]を黄色(16進数カラーコード[#fffc00])、[位置:85]に、いちばん右の[カラー]をオレンジ(16進数カラーコード[#ff5400])、[位置:100]に設定した
図13
Photoshopでホログラムシールを表現:
3.質感をつけてホログラムシールを仕上げる
ホログラムシールを仕上げていく。まず、レイヤーメニュー→“スマートオブジェクト”→“スマートオブジェクトに変換”を実行して、レイヤーをスマートオブジェクトに変換する
(図14)。
図14。この時点のレイヤーの状態。レイヤーをスマートオブジェクトに変換しておく続いて、フィルターメニュー→“ノイズ”→“ノイズを加える…”を[量:5%]、[分布方法:均等に分布]、[グレースケールノイズ]で適用してざらっとした質感を加える
(図15)(図16)。
図15。[量:5%]、[分布方法:均等に分布]、[グレースケールノイズ]に設定する
図16ここでは、さらに文字要素やイラストを加えて完成とした
(図17)。
図17。
完成ビジュアル以上、Photoshopでキラキラ輝くホログラムシールを表現する方法でした。