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日本テレビのドラマ「花咲舞が黙ってない」第八話は連続支店長襲撃事件の犯人を追う、という話。舞と相馬は、事件が7年前の虎ノ門支店での陰湿なバンクハラスメントが原因であることをつきとめる。
第三の犯行の標的は意外な人物だった。しかし、これは阻止され、犯人は警察に拘束される。が、視聴者も花咲舞も怒りは沸点に達する。
「暴力は違法だが、そこまで元部下を追い込んだ上司の異常な行為は許されて良いのか!」
怒り心頭の舞はパワハラ支店長を糾弾し、返す刀で真藤常務(生瀬勝久)に切りつける。
「真藤常務!当時、虎ノ門支店長だった貴方はこの事実を本当に知らなかったのか」
犯人・磯部役の俳優・小市慢太郎の演技が光る。
「退職すれば心身は治ると思ったがだめだった。スーツを着なくなると二十年間、自分が銀行員だった証なんか何処にも残っていない。自分の人生は何だったのだろう。」
不覚にも筆者はテレビドラマの台詞に反応してしまった。
「磯部さん。それは違う。過去に縛られず、前を見ようよ。年齢を気にせず、明るい色のジャケットでも着て今日以降の自分と家族の為に生きていこうよ。
放送終了後、ツィッター等で、
「真藤常務のフォローが良かった。」
「示談にさせたり、磯部に弁護士をつけたり、真藤見直したぞ。」
といった意見を見たが筆者はそうは思わない。
七年前の虎ノ門支店の虐め、空稟議、異常な環境、顧客無視、等々に何故真藤が気付かなかったか、予防できなかったか? それをすべき立場にいたのに、それができなかった貴方は支店長失格だ。
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