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2016年1月13日からフジテレビで始まった長瀬智也、武井咲、北大路欣也によるドラマ「フラジャイル」。このドラマは、病理医の岸京一郎役の長瀬が好演で、目力もすごいがセリフも凄い。
毎回かたき役に芝居のうまい役者を配し、ケンカを仕掛けるのは決まって長瀬からだ。
・「あんた、馬鹿なのか?」
・「君たちが医者であるかぎり、僕の言葉は絶対だ!」
・「うちは100%(の結果)を出しますよ」
・「国試(医師国家試験)で、8割で合格しましたと威張られてもねえ。2割の誤診だろ。」
・「あんた、患者をころす気か?」
・・・等々。ドラマのセリフで、溜飲を下げても仕方ないだろう、フィクションだろうと言われるかもしれない。しかし、医師とは、患者の症状や病名、治療法について、曖昧なことを言わず、ドクター自身の正義と信念に基づいてきちんと告知しなければならない。
その姿勢だけはドラマとて現実とかわらない。そんなことを思わされるドラマである。
ところで、或る国立大学病院は、複数の診療科で医療訴訟が相次いでいると言う。まさか、類は友を呼び、トラブルドクターばかりが育つというのだろうか。
かつて筆者自身も誤診で誤った治療をされて、その後20年以上も「不定愁訴」に悩まされ、適正治療を求めて病院を漂流したことがある。その辛さ、時の長さが誤診医達に分かるだろうか。
ドラマ「フラジャイル」にはデフォルメされた部分もあろうが、「医師の横暴」、「治療偽装」、「虚偽告知」等について表現された内容は真実であるはずだ。
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