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「左脳を刺激する! オッサンIT化計画」とは…… 

SpotifyやAmazon Musicといったストリーミング配信の普及により、さまざまなジャンルの新譜や過去の名盤に触れることが容易になった昨今。ステイホーム時代の到来も手伝い、音楽を聴く機会がますます増えたという人も多いはずだ。

そこで気になってくるのが、自宅のオーディオ環境だろう。この機会にハイグレードな音響システムを導入したいが、場所を取る上に聴く場所が限定される大規模な機材を避けたいなら、今回紹介するルアークオーディオの「R5」と「MRx」は、かなり有力な解決策となるだろう。

上位機種にあたる「R5」を試用する機会を得たので、その魅力を紹介しよう。


欧州で人気の高級ブランド最新機種は、多様な音源に対応している点が魅力

日本ではあまり馴染みがない名前かもしれないが、ルアークオーディオといえば、その前身を含めると35年の歴史を持つイギリスの高級オーディオブランド。音質はもちろん優れたデザインの製品群でヨーロッパでは熱狂的なファンを抱えているという。

2019年7月から日本でも発売開始された「R5」と「MRx」は、ルアークオーディオがリリースする最新機種だ。

ストリーミングもOK。機能とデザインを両得した上質一体型オーディオ
[写真上]「R5」27万3900円、[写真下]「MRx」8万2500円/ruarkaudio(+Style https://plusstyle.jp/)

両機種に共通する特徴は、多様なオーディオソースに対応していること。

RCA、光デジタルの音声入力を搭載しているのはもちろん、BluetoothやUSB接続でスマートフォンや外部ストレージの音源を再生することも可能。

さらに、Spotify、Amazon Music、Deezerといったストリーミング配信サービスの音源を直接再生することもできるようになっている。インターネット接続が、Wi-Fiと有線(Ethernet)の両方に対応している点も嬉しいところだろう。

以下、「R5」と「MRx」の性能を簡単にまとめておく。

■R5
幅520×奥行3000×高さ142mm(約)で重量は9.5kgとなるR5。90W出力のClass A-Bアナログアンプと75mm口径のフルレンジドライバー2基を搭載しているほか、125mm径のアクティブサブウーファーを1基搭載している。

ストリーミングもOK。機能とデザインを両得した上質一体型オーディオ
「R5」と「MRx」の両方とも、ヨーロッパ風の洗練された「Softgrey」(写真)と、天然木とファブリックを用いた「Rich Walnut」のカラーバリエーションを選べる。

機能面でみるとCDドライブが搭載されていることが大きな特徴だ。

ストリーミングもOK。機能とデザインを両得した上質一体型オーディオ

音楽CDだけでなく、最大320kbit/sのMP3、WMA形式の音源データを収めたCD-RやCD-RWにも対応している。

 

■MRx
幅300×奥行180×高さ180mm(約)で重量は3.4kgと、「R5」に比べコンパクトな「MRx」は、20W出力のClass A-Bアナログアンプと、75mm径フルレンジドライバー×2基を搭載。サブウーファーは搭載していないが、バスリフレックス型のスピーカーエンクロージャーで、豊かな低音域を楽しむことができるという。

ストリーミングもOK。機能とデザインを両得した上質一体型オーディオ

CDプレイヤーが搭載されていない「MRx」だが、気軽に持ち運べるコンパクトな筐体と、縦置きにも対応している点が魅力といえる。

ストリーミングもOK。機能とデザインを両得した上質一体型オーディオ

背面にふたつのUNC端子があり、壁掛けできるのもコンパクトな筐体ならではのメリットといえるだろう。


筐体サイズに対する音質の良さは圧倒的。ハイレゾ配信対応には気になる点も

今回は上位機種にあたる「R5」を試用したのだが、やはりその音質のクリアさは圧倒的。残念ながらオーディオマニアではないため詳細な説明はできないのだが、複数のジャンルを聴き比べてみたところ、細部のニュアンスまで伝わるという点において、電子音系やロック系よりも、ジャズやクラシックといったアコースティック系の音楽の気持ち良さが際立っているように感じた。貧乏くさい感想で恐縮だが、さすが約30万円の高級オーディオである。

ストリーミングもOK。機能とデザインを両得した上質一体型オーディオ

約10kgという重量なので、気軽に持ち運ぶというわけにはいかないが、「R5」には専用のリモコン(写真)も付属しており、ほとんどの操作が遠隔で行える。本体は言うまでもないが、リモコンのデザインも大変に洗練されており、使い心地も快適だった。

なお昨今のニーズとして欠かせない、ストリーミング配信の再生については、購入を検討する際に注意してほしい点もある。

日本での利用にあたり特に気になるのは、国内のハイレゾ配信で主力となっているAmazon Music HDに、現時点では非対応となっている点だ。

標準音質のAmazon Musicには対応しており、システム自体が高級なことから、標準音質でもほぼ満足できるのだが、やはりハイレゾ音源があるのなら、そちらで楽しみたいと思ってしまうのが人情というもの。海外ではハイレゾ音源配信の標準となっているTidal(日本はサービス対象外)には対応しているだけに、Amazon Music HDについても今後の対応を期待したい。

また、ストリーミング配信の楽曲検索やコントロールを行う際に利用するスマートフォンアプリ「Ruark Link」が、カタログの説明とは異なり、現在のところiOS版のみとなっているのも、少し気になるところ。メーカーに確認したところ、Androidスマートフォンでは「UNDOK」という代替アプリで同等の操作ができるとのことだが、こちらもできれば「Ruark Link」のAndroid版復活を待ちたいところだ。

このような注意点はあるものの、音質やデザイン、そして多様なオーディオソースに対応している機能面を総合すれば、扱いやすい高級オーディオを求めている人にとって「R5」と「MRx」は、なかなか有力な選択肢になるはずだ。

[問い合わせ]
+Style
https://plusstyle.jp/

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「左脳を刺激する! オッサンIT化計画」
1990~2000年代、テクノロジーの進化とともに青春時代を過ごしたオッサンたち。“最新ガジェット”“プログラミング”などにキュンとする気持ちを胸に秘めている人は多いだろう。でも、時代に乗り遅れて凡庸なアナログ人間になっていないか? いまこそ脳を刺激するITに再度目覚めるとき! 上に戻る

石井敏郎=文