ギア選びで大切にしていることは「景色」。テントやテーブル、クーラーボックス、バーナーといった“人工的”なギアとキャンプサイトに広がる“大自然”とを、喧嘩させずに程良く調和させたい。
1974年、広島県生まれ。建築家。建設設計事務所SUPPOSE DESIGN OFFICEの代表であり、絶景不動産、CAMP.TECTS、toha、DAICHIをはじめとする多分野で開業、活動の幅も広がっている。また大阪芸術大学准教授なども勤める。
「景色」のため色や形にこだわり、セレクトしたのがこれらのギアたち。黒を基調とするギアが多いのは、谷尻さんが元来の黒好きなためだ。
谷尻さんのキャンプライフを充実させる面々を教えてもらおう。
「ムラコ」のジズテントシェルターブラック

元来の黒好き。キャンプへ行く際の愛車も黒で、積み込むギアもなるべく黒で揃えたい。テントも同様。そこで気に入ったのがこちら。追加でインナーテントを設置すると最大10名のベースキャンプを構築できる。
「ドベルグ」×「アイスランド」のクーラーボックス 45QT

アウトドアブランドのドベルグがアイスランドとコラボレーションして生まれた漆黒のアイテム。断熱材の入った約5cmという肉厚ボディはブロックアイスを最長約5日間もキープする。
「トランギア」のメスティン

取手のついた軽量ライスクッカー。熱伝導率の高いアルミ製のため、熱が全体に回りやすく、アルコールバーナーでも美味しくごはんを炊くことができる。収納しやすく持ち運びに便利。
「ヘリノックス」のタクティカルチェア

軽量アルミテントポールのトップメーカー、DAC社の技術を背景に作られた、タフで軽く、ポータブルな画期的チェア。
シンプルな構造ながらも座面が吊り下げられているため座り心地は抜群。キャンプをいっそう快適に。
「クロング」のパティナ

手吹きガラスと真鍮を組み合わせたスウェーデン生まれのモダンなオイルランプ。「灯りはLEDライトではなくやっぱり本物の火がいい」という谷尻さん。ゆらめく炎がムードを高めてくれる。
「モノラル」のワイヤフレーム

特殊耐熱クロスを用いた折り畳み焚き火台は、デイパックに入るサイズ感と、1kgを切る軽量さ。一般的なサイズの焼き網をアームに乗せることができ、炭を使った料理も簡単にできる。
「ナンガ」のラバイマ バッグ W 600

眠りまでのひとときを、さらに楽しい時間にできるふたり用のスリーピングバッグ。子供などとお互いの体温を感じられ、暖かく、かつ安心感を覚えながら眠ることができる。キャンプシーズン後半の秋頃まで使用可能。
「スノーピーク」のギガパワーツーバーナー 液出し

日常では味わえない、自然の中での食事の時間を大切にしている谷尻さん。だから調理の効率化がはかれるふたつの熱源を備えるガステーブルは必須アイテム。平均4分43秒で水1Lを沸騰させるパワーも魅力。
「モルジュ」のテントサウナ

自宅にサウナを備える谷尻さんが選んだロシア発の3層式テントサウナ。ポール2本で自立するシンプルなフレーム構造のためひとりでの設営が可能。「サウナからの川」という夢のルーティンを心ゆくまで味わえる。
小山内 隆=文