「ゴルフIIを一生乗れる車に」――。

フォルクスワーゲンのゴルフIIに特化して、修理と中古車販売を行う日本唯一の専門店「スピニングガレージ」(神奈川県相模原市)。

今回は、ゴルフII愛好家の間では“聖地”とされるこの場所で、世界的にも珍しいレアカーの数々を拝見した。

案内してくれたのは……

マニアックすぎる「ゴルフⅡ」発見。日本に1台しかない“G60...の画像はこちら >>

 


スピニングガレージの納屋拝見! 日本に1台しかない幻の限定車も

マニアックすぎる「ゴルフⅡ」発見。日本に1台しかない“G60”ってどんなやつ?

スピニングガレージの一角に、かつて牛舎だった建物をリノベーションした納屋がある。そこには日本で1台しかない限定車や、30年前に現役だったレースカーなどが大切に保管されている。

それでは田中さんの解説とともに見ていこう。


①「70台限定製造のゴルフG60リミテッド」

マニアックすぎる「ゴルフⅡ」発見。日本に1台しかない“G60”ってどんなやつ?
ゴルフG60リミテッド。深いブルーフレームは他にはないリミテッドオンリーの色。

「ゴルフG60リミテッドはワーゲンが70台限定で製造したモデルで、日本に入ってきたのはおそらくこの1台だけなんです。

やはりゴルフが大好きなオーナーさんでしたが、『他にこの車を維持できる人もいないので、スピニングガレージさんで保有してください』と、この貴重な一台を僕に譲ってくれました。展示はしていますが、非売品です。やはり、こういう“どうしてもお譲りできない車”もありますね」。

マニアックすぎる「ゴルフⅡ」発見。日本に1台しかない“G60”ってどんなやつ?
ボンネットを開けると、限定を意味するLIMITEDの文字とシリアルナンバー「O56」が確認できる。

「限定で製造された70台すべての行き先を追跡しているドイツ人から連絡が来たこともありますよ。『56番は日本にいたのか!」って(笑)」。

スピニングガレージは世界的なマニアも唸らせるというワケだ。


②「ポカールレースを走ったゴルフII」

マニアックすぎる「ゴルフⅡ」発見。日本に1台しかない“G60”ってどんなやつ?

「これは、’80年代後半から’90年代初頭に、熱狂的に盛り上がった『ゴルフ ポカールレース』というレースで使われていた専用車両の生き残りです。自分が高校生の時に盛り上がっていたレースで走っていたと思うと、ゾクゾクしますね(笑)」。


③ 走行3万kmのレア物「ゴルフGTI-16v」

マニアックすぎる「ゴルフⅡ」発見。日本に1台しかない“G60”ってどんなやつ?

「これは白の『ゴルフGTI-16v』。まだ走行3万kmで、当時のコンディションを保っています。展示はしていますが非売品で、僕がいつかセミリタイアするときにでも乗れるよう、大切に維持したいと思っています」。


④ スポーティクーペ「コラードVR6」

マニアックすぎる「ゴルフⅡ」発見。日本に1台しかない“G60”ってどんなやつ?

「これは『ゴルフ/パサート』をベースとしたスポーティクーペ(ゴルフの兄妹車)で、ゴルフに比べると部品がなかなか手に入らない車種ですね。でも、このコラードはもともとのコンディションが良好なので、来年のクラシックカーイベントに展示すべく、仕上げのための部品を世界中から調達しているところです」。


⑤ これから販売予定のカスタムカー「ゴルフカブリオ」

マニアックすぎる「ゴルフⅡ」発見。日本に1台しかない“G60”ってどんなやつ?

「こちらは年式的には’92年の最終型ですが、初期型のバンパーに交換し、ボディも色を替えたり、幌も張り替えたりとカスタムされています。最近入荷したばかりで、ちょうどメンテナンスを進めている最中。もうすぐ販売できると思いますので、お楽しみに(笑)」。

男ゴコロをくすぐりまくる「スピニングガレージ」。最近では、ゴルフIIに惚れこんだ若者たちも訪れるそうだが、やはりいい車の価値は不変なのだ。

相模原を訪れた際は、田中さんたちが連綿と受け継ぐゴルフIIの魅力にどっぷりと溺れてみよう!

 

[店舗詳細]
住所:神奈川県相模原市緑区長竹2748-1
電話:042-780-8198
営業:9:00~18:00(水、木定休)

山本 大=写真 ぎぎまき=取材・文