多くのアメカジ好きに支持される恵比寿の名店、スタンダード カリフォルニア。店内に足を踏み入れるとそこはカリフォルニアの薫りに溢れ、ヴィンテージの匂いを纏う服が並ぶ。
代表の阿久戸秀高さんは「ずっと同じこと、好きなことを続けているだけ」と話す。その言葉どおり創業当初から変わらぬオーセンティックなアメカジを貫いている。
阿久戸秀高さん
1967年生まれ。トライシーブス代表。大学卒業後、オーストラリア遊学やスノーボード関連会社の勤務を経て、2003年にスタンダード カリフォルニアをオープン。趣味はサーフィンとキャンプ。
そんなスタンダード カリフォルニアの服のどこが“ボーダーレス”なのか。それは阿久戸さん自身のライフスタイルを紐解くことで見えてくる。
自宅でも趣味のサーフィンやキャンプでも、ファッションの方向性を変えないのが信条なのだという。
「だからこそ、どんなフィールドにも適した服が自然と出来上がるのだと思います。服作りで何より大切にしているのは“着心地”。
例えば海や山まで車を運転するときにコンフォートだったり、キャンプで焚き火を熾すときに動きやすかったり、リアルな行動のなかでの使い勝手の良さを大前提として考えています」。
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そんなこだわりを持つスタンダード カリフォルニアだが、一方で“テック”というイメージはあまりないかもしれない。しかし機能素材に対する考え方も、阿久戸さんの中で少しずつ変化があるという。
「若い頃は化学繊維の服が苦手で。
ポリエステルであっても肌触りがコットンライクだったり、とにかく着用感が第一。そのために必要な機能素材であれば使ってみようというスタンスです」。
コンフォートであることを最優先に考えている服だからこそ、特定のシーンに縛られず、実用性がある。阿久戸さん自身がその服を纏い、さまざまなフィールドを駆け巡っているからこそ、説得力があるのだ。
芹澤信次=写真(人物) CBK=写真(取材) 菊池陽之介=スタイリング 竹井 温(&’s management)=ヘアメイク 早渕智之=文 オートモーティブジャパン=撮影協力