地震が発生した元日の午後4時10分、七尾市内の飲食店でアルバイト中だった。「立つことも困難で爆弾が落ちたかと思った」。客のベトナム人留学生2人を車に乗せて七尾市にある避難所に向かったが、建物が崩れかけていて中に入れず、車中で一晩を過ごした。
1週間後、母校の安岡中の成人式に参加するため沖縄へ。旧友からたくさん励ましの言葉をもらったが、事態の深刻さが伝わっていないと痛感した。
石川に戻ると学校の東京移転が決定。だが学校や行政による引っ越し費用などの支援はなく、退学者も少なくなかった。自身も退学したが残った学生を支援するため、ジェラートを売って一部を寄付するプロジェクト「Fuu-do(フード)」を同級生の高森虎之介さん(19)と立ち上げた。
ジェラートは高森さんの叔父が営む能登の人気店で売られ、「能登の自慢の味」という。
明田さんは現在、家族のいる福岡市に身を寄せ、パイロットを目指せる大学進学に向けて受験勉強中。将来はパイロットになり、「沖縄の離島地域の医療を支えるため、本島と離島をつなぐ空の定期便を無料で提供したい」と語った。
航空整備士やCA、パイロットなどを養成する専門学校の日本航空大学校の学生を支援するマルガージェラートはネットでも販売している。注文はフォーム(https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLScx2PCMe4BKe8xNpx73T46l3kVFm5sJMnvA8Lz0BfYDL48i5w/viewform)から。
(写図説明)能登半島地震で倒壊した五島屋ビルを見る明田凱吾さん(左)=1月、石川県輪島市