作品の《共鳴》は、母性や慈愛を内包し、育み、生みだすエネルギーを、《昇華》は父性が開き、解き放たれ、大きく上昇し、広がりゆくエネルギーをそれぞれ表した。
喜屋武さんは、「沖縄(琉球)はその長い歴史の中で政治的に今もなお翻弄(ほんろう)され続けている」と説明。「世界中でも同様に悲惨な現実は続いている。私にとって描くことは祈りそのものであり、これからも鎮魂と平和への祈りをささげていきたい」と話した。
同賞は、21世紀の美術界を担う新進気鋭の日本画家を表彰するため、日本経済新聞社が2002年に創設した。