そして2024年2月15日。ツアーファイナルはフォーリミの地元である愛知県、Zepp Nagoya。開演前、フロアからは『MYSTERY TOUR』最後のゲストの予想を話し合う声が会場のいたるところから聞こえてくる。フォーリミの地元ということもあり、彼らの仲間や後輩のバンドマンも沢山遊びに来ていて、彼らもまた、この後誰が登場するかで盛り上がっている姿を見かけた。
■ BRAHMAN ■
いや、でも待て。ちょっと待て。まだ段ボールの可能性もある。福岡公演で10-FEETのSEで四星球が登場したことが現場だけでなくSNSでも大きな話題となっていただけに、まだ信じられない。最後まで信じられない。
「望まれてる、望まれてねえ、関係ねえよ。呼ばれたらどこでも、地獄でも、全力で、BRAHMAN始めます!」と哮るTOSHI-LOW。の咆哮。紗幕が落ち、「賽の河原」「SEE OFF」「BEYOND THE MOUNTAIN」と繰り広げられる怒涛のBRAHMANのライブに息を飲むフロア。
この日、TOSHI-LOWはフォーリミに対して「ライブハウスを愛しているバンドだし、いいバンドだなと思っている」「悔しさをバネにできる強いバンドだと思った。心の通じるバンドだと思っている」と語っていた。
【セットリスト】
01 Slow Dance
02 賽の河原
03 SEE OFF
04 BEYOND THE MOUNTAIN
05 SHADOW PLAY
06 THE SAME
07 逆光
08 LOSE ALL
09 CAUSATION
10 PLACEBO
11 今夜
photo by Tsukasa Miyoshi (Showcase)
■ 04 Limited Sazabys ■
『MYSTERY TOUR 2024』で全国各地に沢山の驚きと楽しみをデリバリーしてきた04 Limited Sazabys。
「fade」「knife」「Alien」と畳みかける武装モードのフォーリミ。あの頃、挑戦だったZepp Nagoyaがいつしか彼らのホームと呼べる場になって、そこで沢山のフォーリミのライブを観てきたけれど、BRAHMANを名古屋にシークレットで呼んで、全部巻き込んで自分たちの世界を作り上げるフォーリミに溜まらなく頼もしさを感じた。その上で興奮を隠しきれない4人の姿にもつい嬉しくなってしまう。「Kitchen」や「Galapagos II」の遊び心も、何かが変わりだした頃の「Now here, No where」も、それを確信した「climb」も、フォーリミがどうやってここまできたかを物語っているよう。個人的な捉え方だけれど、『Marking all!!!』期の楽曲が小学校の同級生なら「Any」は中学に入学した頃に最初に出来た友達だと思っていて、そんな「Any」も満員のZepp Nagoyaで歌われて嬉しそう。昨年15周年を迎え、16年目に突入したフォーリミにはこうやってどんどん楽曲とも長い付き合いになっていて、その楽曲にそれぞれファンの数だけ思い出が宿っていると思うと音楽って凄い。
奇危機怪界なバンドシーン、『MYSTERY TOUR 2024』を振り返っても本当に多種多様なバンドが並んでいて、GENが言っていた通りまさに「俺たちの友達自慢」だけれど、そんな友達に、バンドマンたちにGENは「俺たちのお客さんを自慢したかった」とも語っていた。例えば今日、BRAHMANがフォーリミのファンの前でライブをして、TOSHI-LOWは「いいバンドのファンは優しい」と言っていた。そしてこの日集まったフォーリミのファンでBRAHMANのライブを初めて観た人もきっといると思う。友達の友達は友達だっていう噂はきっと本当で、フォーリミは自分たちの周りを繋いで点だったものを線にして、それが縁になって、いつか大きな円になる。YON FESなんてまさにそう。そうやってフォーリミは人と人を繋いできたんだと思う。「Harvest」で彼らは自分たちのファンを全員幸せにする宣言をしたと思っている。そのひとつが沢山の出会いを作り上げた『MYSTERY TOUR』だと思う。フォーリミがずっと歌い続けている「先に進む」ということ。その為には旅の仲間が欠かせなく、そうやって道連れた仲間たちと物語を進めていく。「Feel」を聴きながら『MYSTERY TOUR 2024』に出演したバンドたちの顔が浮かぶ。戦士も魔法使いも僧侶も遊び人もみんな居て思わず笑ってしまう。これからもフォーリミには沢山の友達を自慢して欲しいし、その友達にフォーリミのファンを誇って欲しい。「monolith」がまるでドラゴンクエストで仲間が増えたときのような祝福のメロディに聴こえた。
アンコールで演奏したのは「Buster call」「Squall」「Remember」そして「758」。ライブを始めるとき、彼らがいつも、いつまでも、「名古屋の04 Limited Sazabysです」と言うその意味や経緯が詰め込まれたような4曲を、BRAHMANに名古屋のライブハウスで見せることが出来たことも物凄く感慨深いものがある。こうやってここまできたし、そうやってこれからもやっていく。面白いことを考えてみんなを楽しくさせる。名古屋の04 Limited Sazabysが作り上げたワクワクドキドキ『MYSTERY TOUR 2024』で生まれた数々の伝説がまたライブハウスを、ライブシーンを先に進める。
【セットリスト】
01 fiction
02 fade
03 knife
04 Alien
05 Kitchen
06 Galapagos II
07 Now here, No where
08 climb
09 Any
10 Grasshopper
11 kiki
12 夕凪
13 milk
14 Honey
15 Harvest
16 Feel
17 monolith
<アンコール>
18 Buster call
19 Squall
20 Remember
21 758
photo by ヤオタケシ
『04 Limited Sazabys
「MYSTERY TOUR 2024」』
1月12日(金) CLUB CITTA'
w/ coldrain
1月17日(水) Zepp Haneda
w/ マカロニえんぴつ
1月19日(金) Zepp Fukuoka
w/ 四星球
1月22日(月) BLUE LIVE HIROSHIMA
w/ Saucy Dog
1月25日(木) KT Zepp Yokohama
w/ SHANK
1月26日(金) 新潟LOTS
w/ My Hair is Bad
2月02日(金) Zepp Osaka Bayside
w/ マキシマム ザ ホルモン
2月03日(土) 高松festhalle
w/ KEYTALK
2月09日(金) 仙台GIGS
w/ 東京スカパラダイスオーケストラ
2月11日(日) Zepp Sapporo
w/ 岡崎体育
2月15日(木) Zepp Nagoya
w/ BRAHMAN
■特設サイト
https://www.04limitedsazabys.com/feature/mysterytour2024