俳優の平泉成(79)がキャリア60年にして初主演を務め、Aぇ! groupの佐野晶哉が共演する映画『明日を綴る写真館』(6月7日公開)の場面写真と、本作で共演した佐藤浩市黒木瞳、市毛良枝のコメントが到着した。

 同映画は、あるた梨沙氏の同名漫画を、監督・秋山純、脚本・中井由梨子により映画化。
さびれた写真館を営む無口なカメラマン・鮫島(平泉)と、彼の写真に心を奪われ、弟子入りを志願してきた太一(佐野)の出会いから物語は動き出す。

 平泉の初主演を祝福するかのようにベテラン俳優8人が集結。ウェディングプランナーとして活躍する太一の母・冴絵役に黒木瞳、鮫島の妻・桜役に市毛良枝、鮫島写真館を訪れる客・牧役に佐藤浩市、牧の妻・悦子役に吉瀬美智子、太一の父・彰役に高橋克典、街のケーキ屋を営むパティシエ・杉田役に田中健、さらに美保純赤井英和の出演も明らかになっている。

 佐野の年齢の頃にはすでに平泉と共演していたという佐藤は「成さんとは半世紀近くのお付き合い、さまざまな作品で御一緒させていただきました。成さんの背中は語ります。我々は登頂のない登山を続ける山人、ふと足を停めて見る景色の美しさはあれ、直ぐに背中を押され又歩きだすんだと。
それで良いんだよね成さん!」と、役者の大先輩である平泉への敬意をコメントに込めた。

 「成さんとはこれまで何度も共演させていただいていて懐の深さやあたたかさ、優しさにいつも癒されていました」と熱く語るほど、平泉との共演歴を持つ黒木は、「今回の物語は成さんにしか演じられないような職人気質の魂や家族愛にあふれた心温まる作品です」とコメントを寄せる。さらに親子役で共演した佐野については、「とても魅力的で可能性を秘めた方だと感じました。ご一緒にお芝居をして私も刺激を受けました」と俳優としてのこれからの活躍に期待を寄せた。

 市毛は「重ねた年輪が見えるような成さんの広い背中、見つめる若者たちの真剣なまなざし。年を重ねることも悪くないと思える美しい世界。
そんな中にいられた毎日が幸せでした」と、佐藤と同じく平泉の「背中」をキーワードにしたコメントを寄せた。

 先日、公表された佐野のコメントにも「成さんと鮫島さんの背中を重ね合わせながら太一と共に成長させていただきました」と、「背中」という言葉が入っており、平泉の存在が、撮影現場に絶大な安心感をもたらしたことをうかがわせる。

 解禁となった場面写真には、自分の遺影を撮りたいと鮫島写真館を訪れた客の牧(佐藤)の表情を撮り逃すまいとシャッターを切る鮫島(平泉)や、物語の鍵となる1枚の写真を見る太一(佐野)と彼を見つめる母・冴絵(黒木)、普段は無口な鮫島を長年明るく支え続けてきた妻・桜(市毛)の姿。

 さらに、牧の妻・悦子(吉瀬)をはじめ、太一がカメラマンになるきっかけを作った父・彰(高橋)や、鮫島写真館の近くにあるケーキ屋の店主・杉田(田中)、ホスピスで療養生活を送る雪代(美保)、鮫島と太一らが立ち寄るラーメン屋の大将(赤井)など、師弟関係を結んだ鮫島と太一が“人生の想い残し”に触れる中で出会う人物たちの姿が捉えられている。