目黒が演じるのは主人公となる月岡夏(つきおか・なつ)。大学時代に、ふとしたきっかけで付き合うようになった同級生・南雲水季(なぐも・みずき)と幸せな日々を送っていた。しかし、就職活動を迎えようとしていたある日、突然、彼女から別れを切り出され、そのまま2人は別れることに。それから7年が経ち、新しい人生を歩んでいた夏だったが、大学時代の友人からの連絡で、水季が亡くなったことを知る。
別れを告げられて以来一度も会うことがなかったこともあり、その事実に実感が湧かないまま葬式へと向かった夏は、そこで泉谷星奈が演じる海という名の幼い女の子と出会う。
同作の大きなテーマとなるのが“親子の愛”。自分の子どもが7年間生きていることも、これまでをどう生きてきたかも知らなかった夏と、突然自分の人生に現れた海という2人の関係や、亡くなった彼女と娘との間の母と子の関係など、登場する人物たちの中にある“親と子”の間に生まれる感情をリアルに、そして丁寧に描く。
主人公の夏を演じる目黒にとってフジテレビ系ドラマへの出演は『silent』以来、 およそ2年ぶり。
今作では再びその『silent』チームとタッグを組むことになった。演出は木曜劇場『silent』で同じ思いを共有し丁寧に作品作りに取り組んだ若手クリエイター・風間太樹氏と今作が生方作品3回連続となる高野舞氏、そして『いちばんすきな花』にて生方作品に初めて触れ、その言葉を見事に映像に落とし込んだジョン・ウンヒ氏の3人が担当することも決定している。
情報解禁と同時に同作のキービジュアルも公開した。夏と海がのぞかせるそれぞれの表情と、息をのむほどに美しい海岸線。くみ交わされているであろう言葉と2人の間に流れている時間が、日常の1ページのようでもあり、この物語が表現しようとしている尊く特別な瞬間にも見える1枚に仕上がっている。
■目黒蓮コメント
――今作の主演のオファーを受けての印象を
とてもうれしかったです。20歳の時デビューもしていない、この仕事を続けるかどうか迷っていた時期に、叶(かな)うわけがないけど憧れのことを書く夢ノートに、自分自身を奮い立たせるために半ば無理やり月9の主演をしたいと書いた日を思い出しました。本当に夢のような気持ちです。
――今作で月9初出演、初主演となるが月9への印象や、出演にあたっての特別感などは
事務所の先輩方もそうですが、これまでたくさんの役者のみなさんが作り上げてきた月9は、やはり特別なものを感じます。遠い場所から見ていたときはとにかく特別で、ただただすごい場所という見方をしていましたが、いざ自分が出演するとなるとオファーは自分のチャンスではなく、ドラマを作る全てのみなさんの思いや挑みの一部に選ばれたということなので、その思いを正解にしたい気持ちと、とにかく自分らしく、見てくださるみなさんの心を動かせるお芝居を全うしたいという気持ちです。
――台本を読んでの感想や、夏役の印象、演じる上での意気込みを
やはり制作チームが僕のことを熟知していただいているということもあって、僕自身、自然と共感できる役柄だなと感じました。脚本を作る段階からたくさん話し合いもしました。ただ、やはり自分とは違う感性や言動ももちろんあるのでどれだけ、夏という1人の人間を新しく生み出せるか、楽しみですし、早く夏が来てほしいです。
――視聴者へのメッセージを
自分らしく大切に、作品そしてみなさんの今年の夏の楽しみ、ひとつの思い出になるような世界を作れるように一生懸命取り組みたいと思います。