放送100年を迎える2025年は、日本のメディア産業、ポップカルチャーの礎を築き、ときに“お上”に目をつけられても“面白さ”を追求し続けた人物“蔦重”こと、蔦屋重三郎が主人公。
又吉直樹が演じる宿屋飯盛は、日本橋で宿屋を営んでいたことが狂名の由来とされる。 狂歌集の編集・出版で蔦重(横浜流星)と協力し、天明8年には、歌麿(染谷将太)とともに狂歌絵本『画本虫撰(えほんむしえらみ)』を刊行し、狂歌師の地位を不動のものにした。蔦重が亡くなった後、蔦重の墓に碑文を残す。
■コメント
江戸狂歌文化の礎を築いた宿屋飯盛。自らの職業を読み込んだこの狂名が、なんとも楽しいですね。現代に置き換えるなら、「定食屋厨房」や「酒場店長」といったところでしょうか。言葉遊びと向き合いながら、風刺の眼を研ぎ澄ませていたのでしょう。このたびは貴重な機会に恵まれましたので、飯盛の感覚に少しでも触れてみたいと思います。