日本テレビ系『24時間テレビ48』(8月30日、31日)の豪華企画が24日、発表された。昨年10月に亡くなった西田敏行さんのスペシャルドラマを届ける。


 俳優生活58年、おかしみあふれる三枚目の役から、狂気的な悪役、人情に満ちた役…どんなキャラクターも演じる唯一無二の俳優として活躍を続け、多くの人に慕われる人生だった。

 そんな西田さんの初主演ドラマといえば、日本テレビで1980年に放送された「池中玄太80キロ」。3人の娘をもつ女性と結婚したが、その妻が亡くなってしまった玄太が、血のつながらない娘たちを引き取り、貧しいながらもともに生活し、父となり、親子の絆を作っていく物語は、多くの人の心に響いた。

 このドラマのテーマ“どんな人でも家族になれる”は、実は西田さん自身の人生に大きく重なるものだった。1947年生まれの西田さんは、母親に女手ひとつで懸命に育てられたが、生活は楽なものではなかった。すると、相談にのっていた母の姉が「あなたさえよければ、敏行ちゃんは私が育てる」。実は母の姉夫妻は、生まれてすぐの子どもを病で亡くしていた。
西田さんは5歳の時、実の母と別れて母の姉夫婦が住む地へ引っ越す。

 そんな西田さんが、どうして俳優をめざしたのか。人にやさしく、周囲の多くの人から慕われる人になったのか。そこには、さまざまな人たちからもらった大きな愛があった。今回、西田さんのスペシャルドラマのナレーターを務めるのは、数々の作品で共演してきた俳優・遠藤憲一。
「ドラマで西田さんの部下役を長年演じさせていただきました。自分の中にあるコメディ要素を引っ張りだしてくれた恩人です。心を込めて精いっぱいナレーションを務めさせて頂きます」とのコメントを寄せている。

 さらに当日の両国・国技館生放送には、西田さんを慕う芸能人が集結。西田さんの往年の名曲「もしもピアノが弾けたなら」を、松崎しげると氷川きよしが歌い、西田さんに捧げる。
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