同局は2023年、クリエイター育成プロジェクトの一環として、18年ぶりにシナリオコンテストを復活させた。脚本に加え、クリエイター“人”の発掘にも注力すべく「シナリオライターコンテスト」と名付けて開催。ドラマ化が決定した今作は、1040編の応募作から厳選された最終審査で、満場一致で大賞に選ばれた。脚本家・神谷克麻氏が、完全オリジナル脚本で映像デビューを果たす。
主人公は、世間から評価されない中年画家・御所明(風間)と、絵を描くことが好きな高校生・春文涼(齋藤)。世代も境遇も全く違う2人のコミカルな日常が描かれる一方、物語は現代社会が抱える大きなテーマへと切り込んでいく。「物事の“本当の価値”とは何か?」他者からの評価に振り回される現代に、1人の男が衝撃のラストを突きつける。「定価200円の数学のノートが、2000円以上になる方法知ってる?」などと屁理屈ばかり唱えるおじさんが、未来を諦めていた高校生の人生を変えていく。他者からの評価に迷い続ける現代で、自分の信じるべき“価値”を探す物語となる。
『監察医 朝顔』『silent』での繊細な演技、大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』にも出演する実力派俳優の風間が、人生の岐路に立つ御所明を演じる。一方、御所と出会うことで人生が変わり始める高校生・春文涼は、2025年に日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞し、ドラマ『ちはやふる-めぐり-』でも注目を集め、10月公開の映画『ストロベリームーン 余命半年の恋』にも出演する齋藤が演じ、みずみずしい感性で物語に新たな息吹を吹き込む。実力派世代をけん引する存在と新進気鋭の才能がぶつかり合う、初共演の2人の化学反応も見どころとなる。
【コメント全文】
■風間俊介
声に出したいせりふがそこにありました。表現したい物語がそこにありました。観てみたい景色がそこにありました。読み物として素晴らしいのはもちろん、僕だけではなく、作品に関わる人々が「これをドラマにしたい」と思わせてくれるエネルギーが脚本から溢れていました。
この脚本をどんなドラマにするか。それが俳優を含めた、現場の仕事です。すてきな物語、キャラクター、シーンをさらに彩り豊かなドラマにするべく、全身全霊で取り組んでいきたいと思っております。すてきな脚本をありがとうございます。
■齋藤潤
「価値とは何で決まるのか…」。脚本、プロットをいただいて、最初に浮かんだことです。将来を諦めていた涼が、御所さんとの関わりを経て、変化していく様を表現できることが楽しみになりました。
そして風間さんと一緒に作品をお届けすることができ、光栄です。