本作は、『青い海の伝説』『星から来たあなた』『猟奇的な彼女』などで知られる国民的女優チョン・ジヒョンと、『ベイビー・ブローカー』(是枝裕和監督)などに出演するカン・ドンウォンが共演する、スペクタクル・ロマンス。韓国の女性大統領候補と“秘密”を抱える脱北者という孤独なふたりが、立場を超えてひかれ合う“許されぬ愛”、そして南北朝鮮に迫る脅威に翻ろうされる運命を描く。
大統領候補の妻で元外交官のムンジュ(チョン・ジヒョン)は、集会で射殺された夫の遺志を継ぎ、自らが大統領候補として出馬を決意。夫の死の真相を追うなかで命を狙われるようになり、脱北者の男サンホ(カン・ドンウォン)をボディガードとして雇う。次第に心を通わせていくふたりだったが、サンホはある“秘密”を抱えており、南北朝鮮の平和さえも揺るがす脅威に翻ろうされていく――。
脚本を担当したチョン・ソギョンは「多くの人々が自分自身の物語だと感じられるような普遍的な物語を語りたかった」、キム・ヒウォン監督(『涙の女王』『シスターズ』『ヴィンチェンツォ』『愛の不時着』)は「視聴者が、これが現実世界で起こり得る物語だと感じられるようにしたかった」と制作過程で共感を呼ぶ物語になるよう注力したことをそれぞれ明かしている。
ホ・ミョンヘン監督(『犯罪都市 PUNISHMENT』)も「スペクタクルと物語の深みを兼ね備えたアクション重視のスパイロマンス」と本作を位置づけている。
公開されたポスターには、星空を背に並ぶムンジュとサンホの姿とともに、国内最大の海運物流企業を率いるイム・オクソン会長(イ・ミスク)、米国務省次官補のアンダーソン・ミラー(ジョン・チョー)、国家情報院院長ユ・ウナク(ユ・ジェミョン)らの姿も描かれる。水平線に見える都市は爆発炎上しており、「闇が迫る世界で、あなたという光に出会った―――」というキャッチコピーが印象的だ。
予告編では、サンホが闇の組織からムンジュを守るべくカーチェイスを繰り広げ、洗練されたアクションを披露する姿も収録されている。「信じなくていい。ただ君のそばにいる」というサンホのせりふが物語を象徴し、陰謀のただ中で芽生える切なくも情熱的なロマンスへの期待を高めている。