元プロ野球選手の糸井嘉男が、8月29日放送のテレビ朝日系バラエティー『しくじり先生 俺みたいになるな!!』に出演し、“超人”すぎるがゆえの野球しくじりの数々を激白した。

 現在44歳の糸井は、19年間の現役生活では北海道日本ハムファイターズ、オリックス・バファローズ、阪神タイガースと3球団で活躍。
通算本塁打171本、通算盗塁数300回、ゴールデングラブ賞7回、ベストナイン5回など輝かしい成績を残した。一見しくじりとは無縁のようだが、糸井はプロ野球関係者やファンから「体は“超人”、頭は“宇宙人”」といわれてきたそうで、実は「ピッチャーでプロに入団するも即クビ」「サインを覚えられずチームも自分も大困惑」「ホームラン後に叫びすぎて酸欠になり途中交代」「筋トレしすぎて引退時期を大幅に早める」など、さまざまなしくじりをやらかしていたと告白した。

 幼少期から身体能力が高く、「ちっちゃい頃から超人でしたね」と振り返った糸井。遊びの延長で自然と野球をはじめ、ピッチャーを務めていた。高校1年生のある日、練習していて膝に違和感を覚えたため病院に行ったところ、中学2年から約3年間、膝の皿が割れていたことが発覚。大ケガだったにもかかわらず、糸井はまったく気づいていなかったと話し、「ずっと痛いはずですよね?」とオードリー若林正恭がたずねると、「違和感ぐらいでしたね。鈍感だったのかもしれないです」と、あっけらかん。

 結果、即手術となり、治療とリハビリで高校1年間を棒に振り、2年生のときも肩を痛めて棒に振り…3年生になってようやく膝も肩も治って出場した京都大会で144キロの剛速球を投げ、突然、プロ注目選手となったと明かす。しかし、ドラフト1位を目指していた糸井は近畿大学に進学。大学野球で華々しい活躍を見せ、ついにドラフト実質1巡目、投手として北海道日本ハムファイターズに入団した。

 ところが、1軍でのデビュー前、調整のために2軍の試合で投げたところ、1イニングで4本のホームランを打たれるという散々な結果に…。この失態について、伊集院光は「僕は(プロ野球の)大ファンだから2軍の試合も見に行くんですけど、ド素人なのに(糸井が)ストレートを投げるってわかったんです」と当時、糸井は球種がバレバレだったことを指摘。
その後も、超人的な身体能力だけでは乗り越えられない壁に多々ぶつかり、「ある日突然、投げ方がわからなくなり、マウンド上で30秒間フリーズしてしまった」「プロのサインが複雑で覚えられずキャッチャーに“口で言ってください”とお願いした」などのしくじりを連発。2軍で通用しない日々が続いた。

 そして入団から2年たったある日、糸井はGMに呼び出され、野手転向を打診された。そのとき糸井は「野手転向が失敗したら野球人生が終了する。オレ、もう終わったかも…」とプロの厳しさを初めて痛感したと吐露。そんな野球人生最悪の暗黒期を経験したからこそ得られた人生の教訓を語っている。

 糸井の授業後編は、ABEMAにて5日に配信される。
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