本作は、『殺しの烙印』『ツィゴイネルワイゼン』などで知られ、国内外の映画人に多大な影響を与えた鈴木清順監督を初めて真正面から描く長編ドキュメンタリー。
同映画祭のアウト・オブ・コンペティション部門は、その年を代表する話題作や巨匠の新作、ドキュメンタリーなどが上映される部門。近年ではティム・バートン、ウェス・アンダーソン、リチャード・リンクレイターらの作品が上映されたほか、日本関連作品では細田守監督『果てしなきスカーレット』(2025年)、黒沢清監督『Cloud クラウド』(2024年)、北野武監督『Broken Rage』(2024年)などが選出されている。
本作は、モンマユール監督と数々のドキュメンタリーを製作してきた、フランスのBeall ProductionsとEmerald Filmsによる共同製作。モンマユール監督自身が撮影した鈴木監督へのインタビュー映像をはじめ、小林旭らゆかりの人物への取材、さらにジョン・ウー監督ら鈴木清順作品に影響を受けた映画監督やアーティストへのインタビューを収録。代表作の映像とともに、世界中のクリエイターを魅了し続ける"清順美学"の核心に迫る。
現地時間7月23日に行われたラインナップ発表記者会見では、映画祭ディレクターのアルベルト・バルベーラ氏は、本作について「鈴木清順監督は1950年代後半以降、日本特有のジャンル映画であるヤクザ映画において、多大な革新を起こしてきた偉大な作家として知られています」と紹介した。
鈴木清順監督関連作品が同映画祭に選出されるのは、2022年に最優秀復元映画賞を受賞した『殺しの烙印』4Kデジタル復元版以来4年ぶりとなる。
■鈴木清順監督のプロフィール
1923年東京生まれ。43年に学徒出陣で応召。46年に復員し、48年に松竹大船撮影所の助監督試験に合格。中村登、岩間鶴夫などの助監督を経て、54年に製作を再開した日活に移籍し、野口博志に師事する。
56年、『港の乾杯 勝利をわが手に』で監督デビュー。『野獣の青春』(63年)、『刺青一代』(65年)、『東京流れ者』(66年)、『殺しの烙印』(67年)など、独自の作風を確立すると、そのスタイルは<清順美学>と評されるようになった。『ツィゴイネルワイゼン』(80年)で日本アカデミー賞最優秀作品賞、ベルリン国際映画審査員特別賞を受賞し、国内外にその名を轟かせた。2017年没(93歳)。
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