■舌がしびれる辛さがクセになる
マーラータンという食べ物を知っているだろうか。漢字では「麻辣湯」または「麻辣燙」と書く、辛い中華スープ麺のことだ。
俳優の石原さとみさん、仲里依紗さん、タレントの柏木由紀さん、韓国のアイドルグループのメンバーなどがインスタグラムやTikTokなどのSNSで「おいしい」と紹介したことがきっかけで、2024年の半ば頃から人気に火がついた。いま、東京都内に少なくとも50店舗以上あり、関東近郊や大阪、福岡などにも急速に専門店が拡大している。
チェーン店のほか中国人経営による個人店があり、顧客は10代後半~20代の若い女性が多く、有名店には開店と同時に行列ができるほどだ。マーラータンが若い女性を惹きつける理由は何なのだろうか。
■開店前から10人以上の行列が…
筆者が初めてマーラータンを食べたのは24年の年末。池袋にある中国発のチェーン店「楊国福麻辣燙」(ヤングオフーマーラータン)池袋店だ。その半年ほど前からSNSで頻繁に名前を見かけるようになり、一度食べてみたいと思っていた。中国では20年ほど前から専門店が増え始めたようだが、筆者は中国では食べた経験がなかった。どの店に食べに行こうかと考えていたとき、中国に本店があり、18年に日本に進出、世界各国で約7000店舗を展開する同店が思い浮かんだ。
開店時間の午前11時を少し過ぎた頃に店の前に行くと、すでに15人ほど並んでいて驚いた。前方にいる顔ぶれを見ると、8~9割は20歳前後の若い日本人女性のようだ。
■ラーメンよりも高いが、メニューがとにかく豊富
同店の場合、具材は約70~80種類。少なくなるとすぐに店員が補充にやってくる。見たところ、店員はほぼ中国人のようだ。具材は100gで400円の計算。1000円以上、つまり250g以上の具材を取ると、好きな麺(80g)は無料でサービスされるという仕組み。筆者は4種類のスープ〔マーラー、激香赤ラー油、番茄(トマト)、牛骨〕とスープなし(麻辣和え)の中から、店員オススメのマーラーを選び、辛さは「普通辣」よりも辛さを抑えた「小辣」。麺も刀削麺やインスタント麺など5種類の中から、店員オススメの牛筋麺を選択。重さは538gで合計金額は2152円だった。
席に着いて見渡してみると、先に列に並んでいた人たちが、テーブルにある黒酢やニンニクなどを小皿に取り、紙エプロンをつけてスタンバイしていた。右隣に座った女性がテーブルに置いていたレシートに目をやると、600gで3200円、左隣の女性のレシートは1780円だった。
見た限りでは、初めてではない人が多いようだったが、隣席に1人でいた女性に声をかけてみると、「4~5回目です。辛いものが好きで、インスタで見ておいしそうだと思ったのできました。毎回具材やスープを変えて楽しんでいます」とのこと。筆者は初体験だったが、正直「予想していたより、味がマイルドでおいしい」と感じた。
■有名チェーン「七宝」はなんと1時間待ち
ちなみに、マーラータンというと、辛い料理が有名な四川省発祥の料理だと思っている人が多いと思うが、この店の発祥は東北部の黒竜江省ハルビン市。都内を中心にチェーン展開する「張亮麻辣湯」も同じ黒竜江省発の飲食企業だ。同店に行って、筆者は初めて、中国発のマーラータンには四川省発と黒竜江省発の2系統のマーラータンがあることを知った。
続いて、ラーメン評論家、実業家として知られる石神秀幸氏が2007年に東京・渋谷に1号店をオープンさせ、日本発のマーラータンとして全国に28店舗(24年5月8日時点)を展開する「七宝(しちほう)麻辣湯」池袋東口店を訪れてみた。「楊国福」と並び、日本ではマーラータンの2大チェーン店で、店舗数では最多だ。石神氏は2004年にシンガポールで初めてマーラータンを食べて衝撃を受け、日本に持ち込んだ立役者だ。
午前11時45分頃に到着すると、店内はすでに1巡目の客で満席。
■「薬膳」の効能を全面アピール
ただマーラータンを食べることに集中する顧客が多いように感じた「楊国福」と比較すると、店内は女性向けのデザインや内装で、食後もゆっくり談笑している女性2人組などが多い印象だ。店員はほぼ日本人で、座席から見える厨房の中も若い日本人女性スタッフだった。
日本人が経営していることもあってか、中華料理店のようなゴチャゴチャとした雰囲気はまったくない。システムはまずトッピング3品を選び、スープの辛さや麺を選ぶスタイル。レジで追加トッピングも注文でき、さらに追加で「極薬膳」「強壮」「トムヤム」「サンラータン」などを選んで味をアレンジすることができる。
同店の特徴は「薬膳」のスープを強調している点だ。店頭にある看板には「30種類以上の薬膳スパイスと、鶏や豚のコラーゲンをたっぷり含んだスープを、毎日お店で丹念に仕込んでいます」と書いてある。
薬膳とは花椒(ファージャオ)、肉桂(ニクケイ)、丁子(チョウジ)、八角(ハッカク)、香葉(シャンイエ)、羅漢果(ラカンカ)、棗(なつめ)などを使い、中国の伝統医学に基づいた食事のこと。使う材料によって効能が異なり、身体の調子を整えてくれるものだ。デトックス効果もあるといわれる。こうした「身体にいいスープ」という点を強調したことが女性にウケていると思われる。
■ラーメン店と違って女性1人でも入りやすい
同店では顧客に声をかけることができなかったが、筆者の知人の20代女性で、マーラータン好きな人に意見を聞いてみたところ、「野菜を多めに選択できるなど健康志向であることや、麻辣スープが身体を温めてくれるところ、麺ではなく春雨を選べばカロリーが少なく済むところが好き。具材を毎回変えて、カスタマイズできるのもいい。一度食べると癖になり、ときどき食べたくなる」という。
この知人の友人にも間接的に聞いてみてもらったところ、「とにかく辛い料理が好き。ラーメン店には1人で行きにくいけれど、マーラータンは女性客が多いので、アウェー感がなく、女性1人でも入りやすい」という意見だった。とくに「七宝」は店員も女性が多いので安心感があるようだ。筆者自身も、この2店なら、どちらも女性客にとって敷居が低いだろうなと感じた。
筆者の知人は主に上記の2店舗に行っていたが、ほかにも、冒頭に書いたように、マーラータンの店は各地に増えている。24年9月にTBSテレビの番組「マツコの知らない世界」で放送され、大きな反響を呼んだのは以下の店だ。
◆阿松麻辣燙 炸串(新小岩)
◆徐楊記 骨湯大碗麻辣燙(亀戸)
◆好美味麻辣湯(大久保)
◆四川麻辣燙 渋谷星星倶楽部(渋谷)
◆四川麻辣燙 縁苑2号店(錦糸町)
◆東北麻辣燙(千葉市)
■なぜ人気に火が付いたのか?
中国のSNS、小紅書などで見ると、在日中国人女性の間でも流行っているらしく、ほかに「頂マーラータン」(新大久保)、「双子麻辣湯」(渋谷)、韓国発の「麻辣工房」(高田馬場)などの店名もよく出てきて、人気がある。
それぞれ、オープン時期は異なるが、筆者が埼玉県川口市在住の中国人の取材を始めた2017年頃にもJR蕨駅の近くで個人経営の小さいマーラータン店を見かけたことがある。
筆者の推測では、2015年以降、在日中国人の増加とともに、彼らにとって身近なB級グルメであるマーラータンの店もじわじわと増加。当初は在日中国人が顧客の中心だったが、その後、日本の俳優やタレントなどのSNSでバズったことをきっかけとして、日本人女性の間に広がり、人気が出たのではないか、と考えている。ただ料理を食べるだけでなく、具材を選ぶところから動画や写真を撮影できるというイベント性も、SNSの時代に合っているといえる。
■コンビニ、大手食品も参入するトレンド食に
こうしたマーラータン人気に目をつけ、ネット通販やコンビニ、スーパーでも、カップ麺のマーラータンや「マーラータンの素」が次々と売り出されている。
日清食品は今年4月14日に「日清カップヌードル 14種のスパイス 麻辣湯」(236円、税別)を発売した。ケンミン食品も「ケンミン米粉専家 四川風麻辣湯めん」を発売。四川省出身の在日中国人で、人気ユーチューバーのヤンチャンの監修による、スパイス専門店SPANIONの「麻辣湯の素」もAmazon、楽天市場などで販売されており、家庭でもマーラータンを楽しむ人が増えている(ちなみに、ヤンチャン自身も今年3月、東京・高円寺に「ヤンチャン麻辣湯」という実店舗をオープンしている)。
セブン‐イレブンは今年4月1日に「麻辣湯麺」を発売。東北、関東、近畿、中国、九州などの地域で販売しており、価格は498円(税別)。コンビニではこれまでも中国の「ビャンビャン麺」や「担々麺」が人気商品となり、その後、メジャーになっていったが、そこにマーラータンも加わりそうな勢いを感じている。
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中島 恵(なかじま・けい)
フリージャーナリスト
山梨県生まれ。主に中国、東アジアの社会事情、経済事情などを雑誌・ネット等に執筆。
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(フリージャーナリスト 中島 恵)
マーラータンという食べ物を知っているだろうか。漢字では「麻辣湯」または「麻辣燙」と書く、辛い中華スープ麺のことだ。
「麻(マー)」は花椒(ファージャオ)というスパイスを使った舌や唇がしびれる辛さ、「辣(ラー)」は唐辛子を使ったヒリヒリとした辛さで、「湯(タン)」(または燙)はスープを表す(燙は火傷するほど熱いスープという意味の中国語)。
俳優の石原さとみさん、仲里依紗さん、タレントの柏木由紀さん、韓国のアイドルグループのメンバーなどがインスタグラムやTikTokなどのSNSで「おいしい」と紹介したことがきっかけで、2024年の半ば頃から人気に火がついた。いま、東京都内に少なくとも50店舗以上あり、関東近郊や大阪、福岡などにも急速に専門店が拡大している。
チェーン店のほか中国人経営による個人店があり、顧客は10代後半~20代の若い女性が多く、有名店には開店と同時に行列ができるほどだ。マーラータンが若い女性を惹きつける理由は何なのだろうか。
■開店前から10人以上の行列が…
筆者が初めてマーラータンを食べたのは24年の年末。池袋にある中国発のチェーン店「楊国福麻辣燙」(ヤングオフーマーラータン)池袋店だ。その半年ほど前からSNSで頻繁に名前を見かけるようになり、一度食べてみたいと思っていた。中国では20年ほど前から専門店が増え始めたようだが、筆者は中国では食べた経験がなかった。どの店に食べに行こうかと考えていたとき、中国に本店があり、18年に日本に進出、世界各国で約7000店舗を展開する同店が思い浮かんだ。
開店時間の午前11時を少し過ぎた頃に店の前に行くと、すでに15人ほど並んでいて驚いた。前方にいる顔ぶれを見ると、8~9割は20歳前後の若い日本人女性のようだ。
外にある看板には、まず好きな具材をボールに取って計量し、レジでスープや麺の種類を選ぶという手順が書いてある。どのくらいの量を取ったらいいのかわからなかったが、前に並んでいた女性が手慣れている様子だったので、その分量を横目で見つつ、野菜や肉、練り物、キノコなどを取ってみた。
■ラーメンよりも高いが、メニューがとにかく豊富
同店の場合、具材は約70~80種類。少なくなるとすぐに店員が補充にやってくる。見たところ、店員はほぼ中国人のようだ。具材は100gで400円の計算。1000円以上、つまり250g以上の具材を取ると、好きな麺(80g)は無料でサービスされるという仕組み。筆者は4種類のスープ〔マーラー、激香赤ラー油、番茄(トマト)、牛骨〕とスープなし(麻辣和え)の中から、店員オススメのマーラーを選び、辛さは「普通辣」よりも辛さを抑えた「小辣」。麺も刀削麺やインスタント麺など5種類の中から、店員オススメの牛筋麺を選択。重さは538gで合計金額は2152円だった。
席に着いて見渡してみると、先に列に並んでいた人たちが、テーブルにある黒酢やニンニクなどを小皿に取り、紙エプロンをつけてスタンバイしていた。右隣に座った女性がテーブルに置いていたレシートに目をやると、600gで3200円、左隣の女性のレシートは1780円だった。
ラーメンと比較するとやや高い気がするし、具材が量り売りなので、量が多くなる傾向があると感じるが、周囲の女性たちは運ばれてきたマーラータンを黙々と食べ、食べ終わるとすぐに席を立つ人が多かった。
見た限りでは、初めてではない人が多いようだったが、隣席に1人でいた女性に声をかけてみると、「4~5回目です。辛いものが好きで、インスタで見ておいしそうだと思ったのできました。毎回具材やスープを変えて楽しんでいます」とのこと。筆者は初体験だったが、正直「予想していたより、味がマイルドでおいしい」と感じた。
■有名チェーン「七宝」はなんと1時間待ち
ちなみに、マーラータンというと、辛い料理が有名な四川省発祥の料理だと思っている人が多いと思うが、この店の発祥は東北部の黒竜江省ハルビン市。都内を中心にチェーン展開する「張亮麻辣湯」も同じ黒竜江省発の飲食企業だ。同店に行って、筆者は初めて、中国発のマーラータンには四川省発と黒竜江省発の2系統のマーラータンがあることを知った。
続いて、ラーメン評論家、実業家として知られる石神秀幸氏が2007年に東京・渋谷に1号店をオープンさせ、日本発のマーラータンとして全国に28店舗(24年5月8日時点)を展開する「七宝(しちほう)麻辣湯」池袋東口店を訪れてみた。「楊国福」と並び、日本ではマーラータンの2大チェーン店で、店舗数では最多だ。石神氏は2004年にシンガポールで初めてマーラータンを食べて衝撃を受け、日本に持ち込んだ立役者だ。
午前11時45分頃に到着すると、店内はすでに1巡目の客で満席。
1時間ほど並んだが、周囲はやはり20代前後の若い日本人女性ばかりだった。
■「薬膳」の効能を全面アピール
ただマーラータンを食べることに集中する顧客が多いように感じた「楊国福」と比較すると、店内は女性向けのデザインや内装で、食後もゆっくり談笑している女性2人組などが多い印象だ。店員はほぼ日本人で、座席から見える厨房の中も若い日本人女性スタッフだった。
日本人が経営していることもあってか、中華料理店のようなゴチャゴチャとした雰囲気はまったくない。システムはまずトッピング3品を選び、スープの辛さや麺を選ぶスタイル。レジで追加トッピングも注文でき、さらに追加で「極薬膳」「強壮」「トムヤム」「サンラータン」などを選んで味をアレンジすることができる。
同店の特徴は「薬膳」のスープを強調している点だ。店頭にある看板には「30種類以上の薬膳スパイスと、鶏や豚のコラーゲンをたっぷり含んだスープを、毎日お店で丹念に仕込んでいます」と書いてある。
薬膳とは花椒(ファージャオ)、肉桂(ニクケイ)、丁子(チョウジ)、八角(ハッカク)、香葉(シャンイエ)、羅漢果(ラカンカ)、棗(なつめ)などを使い、中国の伝統医学に基づいた食事のこと。使う材料によって効能が異なり、身体の調子を整えてくれるものだ。デトックス効果もあるといわれる。こうした「身体にいいスープ」という点を強調したことが女性にウケていると思われる。
ちなみに、筆者はどちらの店でも辛さレベルを抑えて、具材も似たようなものを選んだが、味としてはマイルドな「楊国福」のほうが好みだった。
■ラーメン店と違って女性1人でも入りやすい
同店では顧客に声をかけることができなかったが、筆者の知人の20代女性で、マーラータン好きな人に意見を聞いてみたところ、「野菜を多めに選択できるなど健康志向であることや、麻辣スープが身体を温めてくれるところ、麺ではなく春雨を選べばカロリーが少なく済むところが好き。具材を毎回変えて、カスタマイズできるのもいい。一度食べると癖になり、ときどき食べたくなる」という。
この知人の友人にも間接的に聞いてみてもらったところ、「とにかく辛い料理が好き。ラーメン店には1人で行きにくいけれど、マーラータンは女性客が多いので、アウェー感がなく、女性1人でも入りやすい」という意見だった。とくに「七宝」は店員も女性が多いので安心感があるようだ。筆者自身も、この2店なら、どちらも女性客にとって敷居が低いだろうなと感じた。
筆者の知人は主に上記の2店舗に行っていたが、ほかにも、冒頭に書いたように、マーラータンの店は各地に増えている。24年9月にTBSテレビの番組「マツコの知らない世界」で放送され、大きな反響を呼んだのは以下の店だ。
◆阿松麻辣燙 炸串(新小岩)
◆徐楊記 骨湯大碗麻辣燙(亀戸)
◆好美味麻辣湯(大久保)
◆四川麻辣燙 渋谷星星倶楽部(渋谷)
◆四川麻辣燙 縁苑2号店(錦糸町)
◆東北麻辣燙(千葉市)
■なぜ人気に火が付いたのか?
中国のSNS、小紅書などで見ると、在日中国人女性の間でも流行っているらしく、ほかに「頂マーラータン」(新大久保)、「双子麻辣湯」(渋谷)、韓国発の「麻辣工房」(高田馬場)などの店名もよく出てきて、人気がある。
それぞれ、オープン時期は異なるが、筆者が埼玉県川口市在住の中国人の取材を始めた2017年頃にもJR蕨駅の近くで個人経営の小さいマーラータン店を見かけたことがある。
筆者の推測では、2015年以降、在日中国人の増加とともに、彼らにとって身近なB級グルメであるマーラータンの店もじわじわと増加。当初は在日中国人が顧客の中心だったが、その後、日本の俳優やタレントなどのSNSでバズったことをきっかけとして、日本人女性の間に広がり、人気が出たのではないか、と考えている。ただ料理を食べるだけでなく、具材を選ぶところから動画や写真を撮影できるというイベント性も、SNSの時代に合っているといえる。
■コンビニ、大手食品も参入するトレンド食に
こうしたマーラータン人気に目をつけ、ネット通販やコンビニ、スーパーでも、カップ麺のマーラータンや「マーラータンの素」が次々と売り出されている。
日清食品は今年4月14日に「日清カップヌードル 14種のスパイス 麻辣湯」(236円、税別)を発売した。ケンミン食品も「ケンミン米粉専家 四川風麻辣湯めん」を発売。四川省出身の在日中国人で、人気ユーチューバーのヤンチャンの監修による、スパイス専門店SPANIONの「麻辣湯の素」もAmazon、楽天市場などで販売されており、家庭でもマーラータンを楽しむ人が増えている(ちなみに、ヤンチャン自身も今年3月、東京・高円寺に「ヤンチャン麻辣湯」という実店舗をオープンしている)。
セブン‐イレブンは今年4月1日に「麻辣湯麺」を発売。東北、関東、近畿、中国、九州などの地域で販売しており、価格は498円(税別)。コンビニではこれまでも中国の「ビャンビャン麺」や「担々麺」が人気商品となり、その後、メジャーになっていったが、そこにマーラータンも加わりそうな勢いを感じている。
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中島 恵(なかじま・けい)
フリージャーナリスト
山梨県生まれ。主に中国、東アジアの社会事情、経済事情などを雑誌・ネット等に執筆。
著書は『なぜ中国人は財布を持たないのか』(日経プレミアシリーズ)、『爆買い後、彼らはどこに向かうのか』(プレジデント社)、『なぜ中国人は日本のトイレの虜になるのか』(中央公論新社)、『中国人は見ている。』『日本の「中国人」社会』(ともに、日経プレミアシリーズ)など多数。新著に『中国人のお金の使い道 彼らはどれほどお金持ちになったのか』(PHP新書)、『いま中国人は中国をこう見る』『中国人が日本を買う理由』『日本のなかの中国』(日経プレミアシリーズ)などがある。
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(フリージャーナリスト 中島 恵)
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