思い通りにならないくせ毛、毛染めが欠かせない若白髪、いったいどうすれば。日本初のヘアサロン所属「くせ毛アドバイザー」・毛髪診断士としても活動するインフルエンサー「Yukari」こと金子ゆかりさんは「くせ毛は“カール”、白髪は“ハイライト”。
■自分の「髪」に傷ついた10代から20代の日々
「クセが強くてまとめるの大変そうですね」
「広がらないように落ち着かせましょう」
くせ毛の人の多くが、美容院に行くたびにこうした言葉をかけられていることと思います。
広がりやすくて強いクセがある私も、その一人。そのたびに、「私の髪って、“大変”で“落ち着かせ”ないといけないものなんだ……」と、うっすら傷ついてきました。そのため、10代からずっと縮毛矯正をかけ続けていたのです。
しかも20代後半には白髪が生え始め、産後にそれがどんどん増えて……30代前半にはくせ毛と白髪、両方のメンテナンスに追われることに。
■30代で「隠す」ことをやめたら、人生変わった
しかし、30代のあるとき、「自分がもともと持っているものなんだから、必死に隠すのは、もうやめよう」と、縮毛矯正と白髪染めの両方をすっぱり卒業! 同時に、くせ毛と白髪を活かすスタイリングの研究を始めました。
結果、いろいろ試してわかったのは、「スタイリングひとつでくせ毛も白髪もグンと垢抜ける要素になる」ということ。
くせ毛と白髪は世の中でよく「2大ダメな髪」みたいないわれ方をしていますが、実は、それは大きな間違いです。
くせ毛は束感のあるきれいなカールがつくれるポテンシャルがあるし、そのくせ毛を活かしたスタイリングとグレイヘアの相性は、実はすごくいいのです。
カールにグレイヘアが加わると、それがハイライトのような効果となって、髪に奥行きが出る。それがまた、垢抜けた印象をつくってくれるのです。
■垢抜けのコツは「束感」と「ツヤ」
くせ毛を垢抜けさせるポイントは、「束感」と「ツヤ」の2つ!
くせ毛やうねりをきれいなカールに変えて、「束感」をつくる。その束の一つひとつにしっかり水分を含ませて、きれいな「ツヤ」を生む。すると、束とツヤを持ち合わせたきれいなカールができて、垢抜けたウエーブスタイルに仕上がります。
今、くせ毛に悩む人には、必ず魅力に変わるポテンシャルがあるはずですから、次から紹介するスタイリング法をぜひ試してみてください。
■STEP①「ポタポタ滴るほど」しっかり濡らす
垢抜け2大ポイントのひとつ、「ツヤ」を出すためには、たっぷりの水分が必須!
特にくせ毛は乾燥しやすいため、スタイリングのスタートに、たっぷりと髪に水を与えて、ポタポタと滴るほどしっかり濡らします。
「ちょっと湿らせる程度」ではなく、頭皮まで完全に濡らしてください。髪を握り込んだときに、「グシュ」っと音がするぐらいが目安。
スプレーを使ってもいいし、シャワーで一気に濡らしてもOK。お風呂上がりの場合は、タオルで拭かないままスタイリングをスタートしてください。
■STEP②クリームで水分を閉じ込める
洗い流さないトリートメントタイプのヘアクリームで、髪に水分を閉じ込めます。
髪の長い人や髪の量が多い人は上下でブロッキングするか、頭の中央から左右に分けるとやりやすいですよ。
手のひらにクリームを適量とり、こすり合わせるように両手でよく伸ばします。
忘れがちな頭の後ろ側や髪の内側も、しっかりつけていきましょう。
■STEP③ブラシでクリームを髪全体に行きわたらせる
ブラシで丁寧にとかして、クリームを髪全体にしっかり行き渡らせます。
使うブラシは「デンマンブラシ」もしくは「タングルティーザー」がおすすめです。
デンマンブラシは土台が半円形の超定番ブロー用ブラシ。一方、タングルティーザーはイギリス生まれのニューフェイスブラシ。やわらかな構造で、絡まりやすいくせ毛や濡れた髪にも負担なく使えるタイプです。
どちらでも、自分が使いやすいほうで選んでください。
この段階では、ブラシできれいに髪を整える必要はないので、とにかく髪全体にクリームが行き渡ればOKです。
■STEP④束感をつくる“もみ込み”の儀式
垢抜け2大ポイントの「束感」をつくるのが、髪をしっかりもみ込む「スクランチング」という行程。
髪を両手の平で毛先から包み込むようにすくい上げ、やさしく「ギュ、ギュ、ギュ」と手の中でもみ込みます。
このとき、髪がしっかり濡れていると、きれいなカールの束ができあがります。
スクランチング後も髪がパラパラとしてまとまらない場合は、水分が不十分ということ。その場合は再度、水をたっぷりスプレーしてからスクランチングしてみてください。
■STEP⑤表面をジェルでコートして毛束をホールド
できたカールの束をホールドするために使うのが、ジェル。
ジェルは水分をたっぷり含みつつ、カールの束をしっかりキープしてくれる、くせ毛民必携のスタイリング剤。湿気の影響からも髪を守ってくれるので、雨の日が怖くなくなります!
手のひらにジェルをとり、両手に広がるように軽くなじませたら、カールの表面にジェルをつけていきます。
髪の外側と内側を両手ではさむようにしながら、軽く髪の表面をなでるようにつけるのがコツです。強くこすったり、指で髪をすいたりしてしまうと、せっかくつくった束が壊れてしまうので注意してください。
髪全体につけたら、再度スクランチングをして、束をもう一度くせつけしておきます。
■STEP⑥立ち上がりをつくるのは「100均ピン」
髪に立ち上がりを付けたい人もいますよね。
立ち上がりが欲しい箇所の髪をひとつまみし、その根元をピンではさんだ状態で乾燥してください。
私はいつも、顔周りから後頭部まで、頭頂部をグルッと一周する形で立ち上がりを付けています。
私が日ごろ使っているのは、100円ショップで買ったダブルピン。髪の根元をはさみやすければ、どんなタイプでもOKです。
■STEP⑦くせ毛民必携「ディフューザー」で表面を乾かす
ジェル塗布後は自然乾燥でもOKですが、すぐに外出したい場合はドライヤーで乾かします。少し遠めからドライヤーを当て、髪の表面全体を乾かしてください。
このとき、強い風を当ててしまうとモワモワとした髪が浮き出てしまったり、カールが崩れてしまったりするので、くせ毛の人はぜひ「ディフューザー」付きのドライヤーを使ってください。
カップ状のドライヤーアタッチメントであるディフューザーは、風を拡散する効果があるので、カールをきれいに保ったまま優しく乾かすことができる優れもの。くせ毛民の必携アイテムです。
最初からディフューザーが付属しているドライヤーもありますが、手持ちのドライヤーに後付けできるディフューザーも数千円で市販されているので、使いやすいものを探してみてください。
乾かすときも、指やディフューザーで髪に触れてしまうとせっかくできたカールが崩れてしまうので要注意!
■STEP⑧“すくいあげドライ”は温度に気を付ける
表面が乾いたら、ドライヤーの温度を冷風モードにチェンジし、ディフューザーにカールをのせるようにして、毛先から髪をすくい上げて頭部に押し付け、数秒キープ。
冷風にすることで髪を痛めず髪の内側を適度に乾かしながら、カールのキープ力もアップします。
■STEP⑨仕上げのオイルで「ツヤ出しの儀」
ジェルのパリパリをほぐしながらツヤを出すために、仕上げにオイルをつけていきます。
手のひらにオイルをとり、両手で髪をはさむようにやさしく髪の表面につけます。
束感のあるカールにツヤが生まれて、ゴージャスな仕上がりに!
もし、「ジェルのパリパリをもう少しほぐして自然な感じにしたい」という場合は、軽くスクランチングすると、ジェルがほどよくほぐれて、ふわりとしたニュアンスを出すことができます。
ただし、ほぐさないほうがキープ力が強くなるため、髪が乱れやすい梅雨時はほぐす程度を加減するとよいでしょう。
■スタイリング完了、こんなに変わった!
これで完成です。ゴージャスなカールを引き立てるグレイヘアにもご注目!
いかがでしょうか。
我ながら、スタイリング後はグンとゴージャスなカールができて、大満足。この日はカットとカラーもしたのでだいぶ印象が変わりました。
誰でも驚くほど簡単に実践できますから、ぜひお試しあれ。
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金子 ゆかり(かねこ・ゆかり)
毛髪診断士・くせ毛アドバイザー
「くせ毛とグレイヘアを魅力に変える」をコンセプトに、くせ毛激変メソッドをインスタグラムで発信中。多くのくせ毛難民たちを「脱ストレートパーマ」「脱縮毛矯正」に導き、人生を変えてきた毛髪診断士・くせ毛アドバイザー。表参道のサロン「MEY HAIR CURLYS 表参道店」で実施する「くせ毛スタイリングレッスン」、全国各地で開催する「Curly Workshop」も好評。インスタで発信するナチュラルグレイヘアや“セルフラブファッション”情報のファンも多数。
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(毛髪診断士・くせ毛アドバイザー 金子 ゆかり)
コンプレックスは、スタイリング次第でぐんと“垢抜け”要素に変わる」という──。
■自分の「髪」に傷ついた10代から20代の日々
「クセが強くてまとめるの大変そうですね」
「広がらないように落ち着かせましょう」
くせ毛の人の多くが、美容院に行くたびにこうした言葉をかけられていることと思います。
広がりやすくて強いクセがある私も、その一人。そのたびに、「私の髪って、“大変”で“落ち着かせ”ないといけないものなんだ……」と、うっすら傷ついてきました。そのため、10代からずっと縮毛矯正をかけ続けていたのです。
しかも20代後半には白髪が生え始め、産後にそれがどんどん増えて……30代前半にはくせ毛と白髪、両方のメンテナンスに追われることに。
■30代で「隠す」ことをやめたら、人生変わった
しかし、30代のあるとき、「自分がもともと持っているものなんだから、必死に隠すのは、もうやめよう」と、縮毛矯正と白髪染めの両方をすっぱり卒業! 同時に、くせ毛と白髪を活かすスタイリングの研究を始めました。
結果、いろいろ試してわかったのは、「スタイリングひとつでくせ毛も白髪もグンと垢抜ける要素になる」ということ。
くせ毛と白髪は世の中でよく「2大ダメな髪」みたいないわれ方をしていますが、実は、それは大きな間違いです。
くせ毛は束感のあるきれいなカールがつくれるポテンシャルがあるし、そのくせ毛を活かしたスタイリングとグレイヘアの相性は、実はすごくいいのです。
カールにグレイヘアが加わると、それがハイライトのような効果となって、髪に奥行きが出る。それがまた、垢抜けた印象をつくってくれるのです。
■垢抜けのコツは「束感」と「ツヤ」
くせ毛を垢抜けさせるポイントは、「束感」と「ツヤ」の2つ!
くせ毛やうねりをきれいなカールに変えて、「束感」をつくる。その束の一つひとつにしっかり水分を含ませて、きれいな「ツヤ」を生む。すると、束とツヤを持ち合わせたきれいなカールができて、垢抜けたウエーブスタイルに仕上がります。
今、くせ毛に悩む人には、必ず魅力に変わるポテンシャルがあるはずですから、次から紹介するスタイリング法をぜひ試してみてください。
■STEP①「ポタポタ滴るほど」しっかり濡らす
垢抜け2大ポイントのひとつ、「ツヤ」を出すためには、たっぷりの水分が必須!
特にくせ毛は乾燥しやすいため、スタイリングのスタートに、たっぷりと髪に水を与えて、ポタポタと滴るほどしっかり濡らします。
「ちょっと湿らせる程度」ではなく、頭皮まで完全に濡らしてください。髪を握り込んだときに、「グシュ」っと音がするぐらいが目安。
スプレーを使ってもいいし、シャワーで一気に濡らしてもOK。お風呂上がりの場合は、タオルで拭かないままスタイリングをスタートしてください。
■STEP②クリームで水分を閉じ込める
洗い流さないトリートメントタイプのヘアクリームで、髪に水分を閉じ込めます。
髪の長い人や髪の量が多い人は上下でブロッキングするか、頭の中央から左右に分けるとやりやすいですよ。
手のひらにクリームを適量とり、こすり合わせるように両手でよく伸ばします。
手ぐしでとかすようにしながら、毛先からクリームを髪全体になじませます。
忘れがちな頭の後ろ側や髪の内側も、しっかりつけていきましょう。
■STEP③ブラシでクリームを髪全体に行きわたらせる
ブラシで丁寧にとかして、クリームを髪全体にしっかり行き渡らせます。
使うブラシは「デンマンブラシ」もしくは「タングルティーザー」がおすすめです。
デンマンブラシは土台が半円形の超定番ブロー用ブラシ。一方、タングルティーザーはイギリス生まれのニューフェイスブラシ。やわらかな構造で、絡まりやすいくせ毛や濡れた髪にも負担なく使えるタイプです。
どちらでも、自分が使いやすいほうで選んでください。
この段階では、ブラシできれいに髪を整える必要はないので、とにかく髪全体にクリームが行き渡ればOKです。
■STEP④束感をつくる“もみ込み”の儀式
垢抜け2大ポイントの「束感」をつくるのが、髪をしっかりもみ込む「スクランチング」という行程。
髪を両手の平で毛先から包み込むようにすくい上げ、やさしく「ギュ、ギュ、ギュ」と手の中でもみ込みます。
このとき、髪がしっかり濡れていると、きれいなカールの束ができあがります。
束ができたら、崩さないように指やブラシを通さないように気を付けて。
スクランチング後も髪がパラパラとしてまとまらない場合は、水分が不十分ということ。その場合は再度、水をたっぷりスプレーしてからスクランチングしてみてください。
■STEP⑤表面をジェルでコートして毛束をホールド
できたカールの束をホールドするために使うのが、ジェル。
ジェルは水分をたっぷり含みつつ、カールの束をしっかりキープしてくれる、くせ毛民必携のスタイリング剤。湿気の影響からも髪を守ってくれるので、雨の日が怖くなくなります!
手のひらにジェルをとり、両手に広がるように軽くなじませたら、カールの表面にジェルをつけていきます。
髪の外側と内側を両手ではさむようにしながら、軽く髪の表面をなでるようにつけるのがコツです。強くこすったり、指で髪をすいたりしてしまうと、せっかくつくった束が壊れてしまうので注意してください。
髪全体につけたら、再度スクランチングをして、束をもう一度くせつけしておきます。
■STEP⑥立ち上がりをつくるのは「100均ピン」
髪に立ち上がりを付けたい人もいますよね。
立ち上がりが欲しい箇所の髪をひとつまみし、その根元をピンではさんだ状態で乾燥してください。
私はいつも、顔周りから後頭部まで、頭頂部をグルッと一周する形で立ち上がりを付けています。
私が日ごろ使っているのは、100円ショップで買ったダブルピン。髪の根元をはさみやすければ、どんなタイプでもOKです。
■STEP⑦くせ毛民必携「ディフューザー」で表面を乾かす
ジェル塗布後は自然乾燥でもOKですが、すぐに外出したい場合はドライヤーで乾かします。少し遠めからドライヤーを当て、髪の表面全体を乾かしてください。
このとき、強い風を当ててしまうとモワモワとした髪が浮き出てしまったり、カールが崩れてしまったりするので、くせ毛の人はぜひ「ディフューザー」付きのドライヤーを使ってください。
カップ状のドライヤーアタッチメントであるディフューザーは、風を拡散する効果があるので、カールをきれいに保ったまま優しく乾かすことができる優れもの。くせ毛民の必携アイテムです。
最初からディフューザーが付属しているドライヤーもありますが、手持ちのドライヤーに後付けできるディフューザーも数千円で市販されているので、使いやすいものを探してみてください。
乾かすときも、指やディフューザーで髪に触れてしまうとせっかくできたカールが崩れてしまうので要注意!
■STEP⑧“すくいあげドライ”は温度に気を付ける
表面が乾いたら、ドライヤーの温度を冷風モードにチェンジし、ディフューザーにカールをのせるようにして、毛先から髪をすくい上げて頭部に押し付け、数秒キープ。
冷風にすることで髪を痛めず髪の内側を適度に乾かしながら、カールのキープ力もアップします。
■STEP⑨仕上げのオイルで「ツヤ出しの儀」
ジェルのパリパリをほぐしながらツヤを出すために、仕上げにオイルをつけていきます。
手のひらにオイルをとり、両手で髪をはさむようにやさしく髪の表面につけます。
このときも、指を通すとカールが崩れてしまうので、気を付けてください。
束感のあるカールにツヤが生まれて、ゴージャスな仕上がりに!
もし、「ジェルのパリパリをもう少しほぐして自然な感じにしたい」という場合は、軽くスクランチングすると、ジェルがほどよくほぐれて、ふわりとしたニュアンスを出すことができます。
ただし、ほぐさないほうがキープ力が強くなるため、髪が乱れやすい梅雨時はほぐす程度を加減するとよいでしょう。
■スタイリング完了、こんなに変わった!
これで完成です。ゴージャスなカールを引き立てるグレイヘアにもご注目!
いかがでしょうか。
我ながら、スタイリング後はグンとゴージャスなカールができて、大満足。この日はカットとカラーもしたのでだいぶ印象が変わりました。
誰でも驚くほど簡単に実践できますから、ぜひお試しあれ。
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金子 ゆかり(かねこ・ゆかり)
毛髪診断士・くせ毛アドバイザー
「くせ毛とグレイヘアを魅力に変える」をコンセプトに、くせ毛激変メソッドをインスタグラムで発信中。多くのくせ毛難民たちを「脱ストレートパーマ」「脱縮毛矯正」に導き、人生を変えてきた毛髪診断士・くせ毛アドバイザー。表参道のサロン「MEY HAIR CURLYS 表参道店」で実施する「くせ毛スタイリングレッスン」、全国各地で開催する「Curly Workshop」も好評。インスタで発信するナチュラルグレイヘアや“セルフラブファッション”情報のファンも多数。
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(毛髪診断士・くせ毛アドバイザー 金子 ゆかり)
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