気づけばモノが溢れかえっている家の中をどのように片付ければいいのか。ミニマリストのユーチューバーで累計再生回数1億回を射程に入れているミニマリストTakeruさんは「僕の実体験ではなくても生活には困らなかった&手放したら節約になった、というモノばかり。
あなたの家にも、実は、なくてもいいモノ&なくても不便にならないモノが溢れている」という――。
※本稿は、ミニマリストTakeru『お金の増え方は9割部屋で決まる 人生を豊かにするミニマリスト思考』(ぱる出版)の一部を再編集したものです。
■貯蓄に差が出る! 手放すとお金が貯まるモノ
僕は10年間のミニマリスト生活で、モノを捨てて捨てて捨てまくった結果、お金が貯まるようになりました。「モノを手放したらお金が貯まる」という節約術は、ある意味ミニマリストならではの「お金が増える究極の裏技」かもしれません。
ここでは、僕の実体験に基づく「手放しただけでお金が増えたモノ」をご紹介します。
大前提として、今からご紹介するモノを「持っている人が悪い」とか、「絶対に捨ててください」というつもりはありません。
ただ、僕の実体験では「なくても生活には困らなかった」「手放したら節約になった」というモノばかりです。あなたの家にも、実は「なくてもいいモノ」「なくても不便にならないモノ」が溢れていると思います。所有するメリットを取るか、手放して財産を増やすのか、あなた自身で天秤にかけて判断してみてください。
まずは、「モノを手放すとお金が増える理由」を簡単に復習しておきましょう。ここで
思い出してほしいことは2つだけです。
[モノを手放すとお金が増える理由]
①無駄遣いが激減し、生活コストが下がる
モノを手放すことは、「過去の買い物の失敗」を受け入れる行為でもあります。
もし買い物で失敗したぶんを「富を生み出すもの」にお金を回せていたら、きっと資産が増えていたことでしょう。しっかり片付けで反省することで、無駄なモノを買わなくなり、生活コストは下がっていくはずです。
②時間泥棒を撃退し、節約や仕事でお金が増やせる
モノは、僕たちから貴重な時間を奪ってくる「時間泥棒」です。モノが少なければ家事は数分で終わり、探し物もありません。つまり、モノを減らすだけで時間を生み出せるのです。この浮いた時間を節約や収入アップの行動に投じれば、間違いなく資産形成が加速するはずです。
ではここからは、僕が過去10年間で「捨てたらお金が貯まったモノ」をご紹介していきます。特に節約効果を実感できたモノ、すぐに効果を実感できるモノ、即効性のあるモノだけをピックアップしました。
■手放しただけでお金が増えたモノ①:お金に直結するモノ
お金が増える家計にする上で、お金周りの整理整頓は必須事項です。特に、財布やクレジットカード、ポイントカード、銀行口座、家計簿ノートといったモノを見直し、お金の流れをシンプルにする必要があります。
昔、僕が使っていた財布はパンパンにモノが詰め込まれており、レシートや領収書だけではなく、クレジットカードやポイントカード、クーポン券、病院の診察券などが10枚以上入っていました。そして、銀行口座も5つ以上あったので、通帳・キャッシュカード・印鑑も増えてしまい、お金の管理は本当に大変でした。

当然ながら、これだけお金の流れが複雑になった僕の家計では、あらゆる家計簿ノートを買って試すものの継続できませんでした。「入ってくるお金」「出ていくお金」の流れが把握できず、どんぶり勘定になっていたことは言うまでもありません。諸悪の根源は、お金の流れがシンプルになっていないからです。
まず僕は、財布の中身から片付け始めました。ポイントカードやクーポンは全部手放し、クレジットカードは1枚だけ残して、ほかは全て解約。キャッシュレスにしたことで財布自体も手放せました。僕の財布は手帳型のスマホケースになり、クレジットカード・マイナンバーカード・運転免許証・健康保険証が1枚ずつ入っています。財布の中身はそれだけで十分でした。
普段、僕がお店のポイントカードやクーポンを使わない理由は、余計なモノまで買ってしまうからです。ポイントがつかなくても、定価でも買いたいモノを買うことが一番の節約だと思います。
銀行口座も3つに厳選。1つは絶対に手をつけない「生活防衛資金」が入っている口座。
2つ目は、入出金がある「生活用口座」。3つ目は、証券口座と紐づいている「投資用口座」です。どの銀行口座も、スマホアプリを開けば残額もお金の流れも把握できるようになっています。
そして、お金の流れは家計簿アプリで管理するようになり、レジで会計を済ませた直後に金額を入力し、記入漏れがないようにしています。収入も同様に、入金があったその日に入力。毎日お金がいくら入ってきて、いくらのお金が出て行くのか、しっかり把握することが重要です。
結論、僕が伝えたかったのは、普段使うクレジットカードは1枚だけにして、生活用の銀行口座も1つにしたことでお金の流れがシンプルになり、使途不明金も無駄遣いもゼロになったということです。
■手放しただけでお金が増えたモノ②:スマホで代用できるモノ
今の時代、スマホで代用できるモノはたくさんあります。たとえば、次のようなモノです。
[例]固定電話、スケジュール帳、メモ帳、掛け時計、腕時計、カレンダー、キッチンタイマー、目覚まし時計、辞書、カメラ、メモリーカード、アルバム、電卓、本、新聞、通帳、財布、ポイントカード、レシピノート、地図、パソコン、テレビ、ミュージックプレイヤー、家計簿ノートなど。
僕は、スマホで代用できるモノは全て処分してきました。したがって、スマホで代用できるモノはもう買わないので、一生涯で考えると数万円~数十万円の節約になるわけです。
スマホ1台あれば十分生活は可能ですし、むしろ自由な時間とお金を生み出してくれます。
■手放しただけでお金が増えたモノ③:オシャレなインテリア雑貨
僕はかつて、自分の部屋をオシャレにするために、間接照明やラグ、クッション、花瓶、絵画、鏡、観葉植物、置物、飾り物、アロマディフューザー、フレグランスアイテム、カーテン、バスケットなど、いろんなインテリア雑貨を買い漁っていました。
ですが、僕には残念ながらセンスがない。自分には無理だと悟り、インテリア雑貨は全て処分。ミニマリストになってからは、インテリア雑貨を一切買っていません。なぜなら、足し算のオシャレには終わりがなく、オシャレを突き詰めようとするとお金もかかるし、モノが増えていくごとに周りとの調和が難しくなり、雑多になっていくからです。素人に、オシャレな部屋は無理だと思いました。
結局、お金をかけてモノを増やしても、雑然とした部屋になるだけ。むしろ余計なモノを減らして部屋をシンプルにするのが、一番手っ取り早い方法でした。余計なモノを持たないほうが、空間が美しくなる。旅館や美術館と同じ原理です。これぞまさに「引き算の美学」だと思います。

余計なモノは持たない、買わない。これこそ部屋を綺麗に保ちつつ、節約にもなる一石二鳥の暮らし方です。
■手放しただけでお金が増えたモノ④:大量の服と靴、アクセサリー
昔は100着以上の洋服と10足以上の靴、さらには腕時計、サングラス、ベルト、ブレスレットなどのファッションアクセサリーも大量に持っていました。
これも先ほどのインテリア雑貨と同じように、足し算のオシャレには際限がなく、お金も無限に出ていきます。そしてモノが増えるほど、コーディネートが難しくなるし、モノの管理やメンテナンスにもお金と時間が必要になるため、全て手放しました。
洋服は、全てユニクロで揃えて年間10着に。靴も1足だけ。スーツも一式、会社員を辞めて個人事業を始めたタイミングで全部処分。ファッションアクセサリーは結婚指輪を除き、何も身につけていません。
僕の服装は超シンプルになりました。でも、それが良いのです。身につけるモノが少ないからこそ毎朝のコーディネートも楽だし、買い物で時間を無駄にすることもない。
モノの管理やメンテナンスも不要になり、毎日お気に入りの服装で過ごせる。満足度はむしろ高くなりました。
しかも、洋服や靴は一度買ったら2~3年はもつので、年間被服費が0円の年もあります。買い替えが必要な年だったとしても、年間1万円ほどで済むので家計へのダメージは全くありません。(以下、3回目へ続く)

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ミニマリストTakeru(ミニマリストタケル)

YouTuber

登録者は10万人超、月間200万PV以上のYouTubeチャンネルを運営。「ミニマリスト」を目指し始めたのは2015年。難病が再発し、収入も貯金もゼロになったことで心機一転。3000個以上のモノを手放し、住環境や人間関係、家計管理を見直して、一度人生をリセット。ゼロから生活を見直し、節約・貯金・複業・投資を経て、2021年にFIRE(経済的自立)を達成。「モノはより少なく、自由で豊かな人生」を実現するためのミニマリズムを世界に広めている。主な著書に『月10万円でより豊かに暮らすミニマリスト生活』『月10万円でより豊かに暮らすミニマリスト整理術』(ともにクロスメディア・パブリッシング)。

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(YouTuber ミニマリストTakeru)
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