小説家にとって腕のみせどころと言われているのが、食の描写です。池波正太郎『鬼平犯科帳』の魅力は数多くありますが、作中に出てくる食べ物があまりに美味しそうであることも、その一つであることは間違いありません。
(協賛:キッコーマン株式会社・神姫バス株式会社・日本 味の宿/主催:小学館)
第3回「日本おいしい小説大賞」受賞作: 村崎なぎこ『百年厨房』
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【受賞の言葉】
小さいころからの夢は「●歳までに新人賞を受賞して小説家になる」。しかし、「●」に入る数字が30、40と延びていく。途中でシナリオに転向して受賞しても、その先に続かない。
ついに私の夢の扉を開いてくださった選考委員の先生方に、心より感謝申し上げます。
【受賞者プロフィール】
1971年栃木県生まれ。文芸賞等への応募歴は30年以上。現在は食べ歩きブロガーをしながら、2019年に結婚したトマト農家の夫を手伝う。
【選考委員による選評(抜粋)】
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山本 一力 氏
資料・史料を読み込み、得られた知識を物語に重ねる。
こうすることで、架空の話に重厚さとリアリティーが加わる。
栃木への郷土愛表現は、わずか一年の間に深みを増し、筆力も大きく進化を遂げた。
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柏井 壽 氏
大賞候補としてふさわしい作品であった。タイムスリップものは、おうおうにして陳腐になりがちだが、それぞれの時代背景をうまく使い、場面転換のタイミングも素晴らしい。
料理の内容もほどよく、ノスタルジック、かつ郷土愛に満ちているが、懐古趣味に陥ることなく、押しつけがましさもないのが秀逸。
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小山 薫堂 氏
「百年厨房」は、まさに社会がコロナ禍に突入したところでエンディングを迎えるものの、そこに悲壮感はなく、むしろ100年の時間を助走として未来に向かう清々しさが感じられました。
なお、受賞作は小学館より今冬刊行の予定です。
選評の全文や、最終候補作など、くわしくは下記をご覧ください。
https://shosetsu-maru.com/pr/oishii-shosetsu/
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