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小説家にとって腕のみせどころと言われているのが、食の描写です。池波正太郎『鬼平犯科帳』の魅力は数多くありますが、作中に出てくる食べ物があまりに美味しそうであることも、その一つであることは間違いありません。
また、どんな小説を読みたいか30代~50代の女性(本を買って読む習慣のある主要層)にアンケートすると、「食にまつわるお話」とこたえる方の比率は非常に高くなっています。今も昔も“食小説”には一定以上のニーズがあります。食の描写に秀でたフィクションの書き手の発掘を目的として創設した「日本おいしい小説大賞」は、このたび第3回目の受賞者の発表を迎えました。
(協賛:キッコーマン株式会社・神姫バス株式会社・日本 味の宿/主催:小学館)

第3回「日本おいしい小説大賞」受賞作: 村崎なぎこ『百年厨房』

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【受賞の言葉】
小さいころからの夢は「●歳までに新人賞を受賞して小説家になる」。しかし、「●」に入る数字が30、40と延びていく。途中でシナリオに転向して受賞しても、その先に続かない。
ついに50の数字が見えてきて、自分に問いかける。残りの人生、どうしよう? 答えは「やっぱり小説家」。でも、この歳で新人賞なんて無理では? 「こうなったら最年長受賞記録を目指そう」。勤務先を退職し、背水の陣で臨むこと5年。ついに昨年、「日本おいしい小説大賞」で最終選考に選出。やっとゴールと思いきや、選外。
再度自分に問いかける。どうする、諦める? 答えは一つ。「歯を食いしばって頑張れ!」。そして今回の受賞のご連絡。結果発表の日は、50歳の誕生日まで残り1か月を切っていた。
ついに私の夢の扉を開いてくださった選考委員の先生方に、心より感謝申し上げます。


【受賞者プロフィール】
1971年栃木県生まれ。文芸賞等への応募歴は30年以上。現在は食べ歩きブロガーをしながら、2019年に結婚したトマト農家の夫を手伝う。

【選考委員による選評(抜粋)】

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山本 一力 氏
資料・史料を読み込み、得られた知識を物語に重ねる。
こうすることで、架空の話に重厚さとリアリティーが加わる。
栃木への郷土愛表現は、わずか一年の間に深みを増し、筆力も大きく進化を遂げた。



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柏井 壽 氏
大賞候補としてふさわしい作品であった。タイムスリップものは、おうおうにして陳腐になりがちだが、それぞれの時代背景をうまく使い、場面転換のタイミングも素晴らしい。
料理の内容もほどよく、ノスタルジック、かつ郷土愛に満ちているが、懐古趣味に陥ることなく、押しつけがましさもないのが秀逸。


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小山 薫堂 氏
「百年厨房」は、まさに社会がコロナ禍に突入したところでエンディングを迎えるものの、そこに悲壮感はなく、むしろ100年の時間を助走として未来に向かう清々しさが感じられました。


なお、受賞作は小学館より今冬刊行の予定です。
選評の全文や、最終候補作など、くわしくは下記をご覧ください。

https://shosetsu-maru.com/pr/oishii-shosetsu/

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