かつての私は、そう信じて疑いませんでした。
しかし今、はっきりと断言できます。
組織を本当に動かすのは、人の「心の力」であると。
EQブレイクスルー組織開発は、
一つの家族の出来事と、
一つの「失敗した組織経験」から生まれました。
■離職率70%――数字が突きつけた、見て見ぬふりをしていた事実
今から26年前、私はIT企業の役員として経営に携わっていました。売上は伸び、事業は前に進んでいる――少なくとも表面上は。
しかし社内では、人が次々と辞めていく。
最終的に直面した数字は、離職率70%。
正しさを重視し、合理性を優先し、
「感情は仕事に持ち込むべきではない」
そう信じていた私は、気づかぬうちに、
人の心を置き去りにした組織をつくっていました。
■義父の介護で起きた、人生を揺るがす出来事
転機は、義父の介護でした。義父は脳梗塞を発症し、
医師からも「長期の回復を覚悟してください」と告げられていました。
ところが――
義父の回復は、驚くほど早かったのです。その理由が、どうしても医療技術だけでは説明できませんでした。
私が日々行っていたことは、ただ一つ。
- 全失語の義父の話を、身体全体を使って否定せずに聴く
- できたことを見つけ、感謝を伝える
- 「役に立つか」ではなく、存在そのものを尊重する
パズルのピースが合ったような不思議な感覚とある疑問点を感じていました。
「人は、心の力によって回復し、前に進むのではないか?」
この疑問を、当時お世話になっていた
大学病院の高次脳機能障害専門医に相談しました。
返ってきた言葉は、私の常識を根底から覆しました。
「リハビリに一番効果があるのは何だと思いますか?家族の愛なのです」
――衝撃でした。
この瞬間、はっきりと腑に落ちたのです。
心の力は、人生を回復させる。
ならば、組織も変えられるのではないか?
「ありがとう」を伝え始めた日から、職場が変わった
私はその確信を、職場で試してみることにしました。制度改革でも、評価基準の変更でもありません。
まず始めたのは、感謝を言葉にすることでした。
「この仕事、本当に助かっています」
「一緒にいてくれて、ありがとう」
すると、少しずつ職場の空気が変わり始めました。
- 表情が変わる
- 会話が増える
- 指示しなくても、人が動く
それでも、組織はまるで別物になっていったのです。
義父に起きた回復と、職場で起きた変化。
二つは、同じ構造でした。
職場の問題の正体は「人の心」にあった
この体験をきっかけに、私は心理学・脳科学を学び始めました。すると見えてきたのは、
職場で起きる多くの課題の「本当の原因」でした。
- 人間関係のすれ違い
- 自ら行動できなくなる心理的制限
- 上司の言動を過剰に攻撃と受け取る状態
- (いわゆる誤解によるパワハラ現象)
これらの多くは、
制度でも能力でもなく、心の状態から生まれていたのです。
「個人の体験」で終わらせないために、起業した
この気づきを、個人の経験談で終わらせてはいけない。そう決意し、2014年1月に起業。
以降、
- キャリアコンサルタント国家資格
- EAPメンタルヘルスカウンセラー
- 国際EAP資格
目的はただ一つ。
心の力を、誰もが再現できる形にすること。
国も注目する「心の健康投資」へ
2023年には、経済産業省が推進する「心の健康投資」産官学研究会に参画。
当社Ai・フィールドでは、トライアル施策を提供しながら、
心の状態が、エンゲージメント・生産性・定着率に与える影響を検証してきました。
2025年4月10日
経済産業省 心の健康投資実践ガイドに掲載(17ページ)
2025年10月10日
健康経営を実践する企業等が自社のニーズに応じた心の健康関連サービスの選択を支援するためのツール、「ウェルココ-心の健康サービス選択支援ツール-」の運用開始。
当社も掲載されております。
そして生まれた、EQブレイクスルー組織開発
こうしたすべての実践と研究の集大成が、EQブレイクスルー組織開発、そして
EQキャリア・キャンバスです。
原点は、特別な理論ではありません。
家族の愛。
社員への感謝。
人の心を信じること。
その確かな体験が、
いま、組織の未来を変える力として形になっています。