今季、悲願のJ1初昇格を果たしたファジアーノ岡山。
昨季J2では5位。
そんな彼らにとって、頭を悩ませていることの一つがスタジアムのキャパシティ問題だ。
岡山は今季J1において、JFE晴れの国スタジアム(15,479人収容)で開催したホームゲーム全10試合でホームエリアのチケットが完売。アウェイエリアのチケットも争奪戦になることが多い。
スタジアムを所有する岡山県は増席を検討しているが、伊原木隆太知事は5月20日に行われた定例会見にて、検討していたゴール裏の芝生エリアへの増席は調査などに2~3年かかり、クラブとも協議し「今すぐの増席は非常に難しく、振り出しに戻った」と語っていた。
以前から新スタジアム建設に向けた活動を行ってきた岡山のサポーター団体は、23日に岡山県庁を訪問。県にスタジアム建設への具体的な検討などを求める要望書を提出したほか、25日にはクラブにも同様の要望書を提出し、6月から行う予定の署名活動への協力を求めたという。
これを受けて、ファジアーノ岡山は26日、『新スタジアム建設に関する要望書の提出を受けて』と題した以下のリリースを発信している。
「昨日5月25日(日)、サポーター有志の皆さまより、新スタジアム建設に関する要望書を弊クラブにご提出いただきました。
サポーターの皆さまからは、クラブへの要望書提出に先立ち「新スタジアムの建設に向けた具体的な検討を行い、可能性を探ること」「スタジアム建設が地域活性化に寄与するよう、官民連携を進めること」を岡山県に要望してきたことを報告いただいた後、署名活動を開始したいという考えと「署名を行う際はクラブにも協力を求めること」についてお話をいただきました。
この要望内容はもとより、提出に至るまでのサポーターの皆さまの思いや観戦しづらい窮状についてはクラブとしてもしっかりと受け止めます。
今季からJ1の舞台で戦う中、これまでのホームゲーム全10試合において、ホームエリアはすべてチケットが完売しております。
現在使用させていただいているスタジアムは岡山県が所有する施設であることから、クラブとしても岡山県に対して課題を共有しながら相談を続けてまいりましたが、サポーター有志の皆さまから要望書をご提出いただいたことに、改めて大きな責任を感じております。
今後署名活動が実施される場合、クラブとしてどのように動くかを早急に協議させていただき、追って報告をさせていただきます。何とぞよろしくお願い致します」
サポーター団体は、クラブの許可を得たうえで6月から新スタジアム建設への署名活動を始める予定とのこと。
FC東京からファジアーノ岡山へ期限付き移籍で加わっている佐藤龍之介や、岡山県出身の佐野海舟と佐野航大の「佐野兄弟」が今月日本代表へ招集されるなど、サッカーでの注目度が日に日に高まっている岡山。スタジアムを巡る動きにも注目していきたい。