
フランスリーグを7連覇したこともある名門リヨンが、財政的な問題のために下部リーグへの降格処分を受ける可能性があると伝えられている。また、もしそうなったら降格が決定したはずのスタッド・ランスが1部に残ることになるとも。
今回は「様々な問題によって降格処分を受けてしまったビッグクラブ」をご紹介する。
マルセイユ
リーグ:フランス
降格した年度:1993年
理由:買収の発覚
フランスの名門クラブであったマルセイユ。1992-93シーズンにはストイコヴィッチらスター選手を擁し、国内リーグとチャンピオンズリーグのニ冠を果たした。
しかし当時の会長であったベルナール・タピによって買収が行われていたことが発覚。チャンピオンズリーグ決勝前のヴァランシエンヌ戦で賄賂が送られていたが、それを受け入れなかった者が当局に報告したのだ。
それにより、マルセイユはリーグ優勝のタイトルとチャンピオンズリーグ優勝者としての資格を剥奪されたほか、2部への降格処分を受けた。
ボルドー

リーグ: フランス
降格した年度:2024年
理由:財政難
フランスリーグはDNCGという外部機構によってクラブの経営が厳しく監視されており、収入や債務など様々な条件が満たされない限り、コンペティションへの登録が認められない。
ボルドーは2021-22シーズンに最下位で2部降格し、その後も財政再建が進まず罰則を受けた。昨季は破産によって4部に当たるシャンピオナ・ナシオナル2まで降格させられている。
グラスゴー・レンジャーズ

リーグ:スコットランド
降格した年度:2012年
理由:破産
スコットランドでセルティックとの「2強」を形成するレンジャーズ。伝統あるビッグクラブでありながら、2012年には税金の滞納による財政破綻に見舞われてしまった。
清算手続きを経て新会社に売却されたものの、プレミアシップへの登録が認められなかったことから4部までの降格を余儀なくされている。
ユヴェントス

リーグ:イタリア
降格した年度:2006年
理由:カルチョ・スキャンダル
当時世界最強と言われたイタリア・セリエAを揺るがした大事件「カルチョポリ」によって降格を余儀なくされたユヴェントス。GMであったルチアーノ・モッジらを中心とした首脳陣が、サッカー連盟や審判の幹部と癒着していたという事件だ。
これによってミラン、フィオレンティーナなど様々なクラブに勝点剥奪や罰金などの処罰が下り、ユヴェントスには最も厳しい「セリエB降格」が言い渡されている。
フィオレンティーナ

リーグ:イタリア
降格した年度:2002年
理由:財政破綻
1990年代にはロベルト・バッジョやマヌエル・ルイ・コスタ、ガブリエル・バティストゥータなど多くのスターが所属したフィオレンティーナであるが、2000年代に入って経営状況が悪化。2002年には親会社が破綻し、4部への降格処分を受けた。
「フィオレンティーナ」の名前も使えなくなってしまったが、その後新オーナーや様々な選手の加入もあって復権し、特例で2部への編入まで認められることに。なんとわずか3シーズンでセリエAまで復帰している。