いまや日本代表の守護神となった鈴木彩艶。

ガーナ人の父と日本人の母を持つ22歳は、190cmの体躯、驚異的なフィジカルと反射能力を併せ持つ。

2023年に浦和レッズからベルギー1部シント=トロイデンに移籍すると、2024年にはセリエAパルマに引き抜かれ、イタリアでも評価を高めた。

『Sky Sports』によれば、シント=トロイデン時代にGKコーチとして指導したデニス・ルーデルは、こんな話をしていたそう。

「彼はとても物静かで、落ち着いた性格をしている。ピッチ外ではね。

(別人のように存在感が増すピッチ上では)本当にアグレッシブ、とんでもないフィジカルの持ち主だからね。超パワフルかつダイナミック。

まるで彼の体は筋肉だけでできているかのようだ。自分の人生で、彼より高くジャンプできるGKはひとりも見たことがない。彼のフィジカルテストは桁外れだった。

(ある日のGK練習で)彼にこう言った。『さあ、どれくらい遠くに投げられるか見せてくれ』。 目を離したら、ボールがハーフウェイラインを20メートルも越えて飛んでいくのが見えた。

振り返って彼に伝えた、『蹴るんじゃなくて、投げろって言ったんだ』ってね。彼は笑顔で、『でも、投げましたよ』と答えた。

だから、『もう一度見せてくれ』って言ったんだ。なぜなら、あんなに遠くまでボールを投げられるパワーの持ち主だなんて信じられなかったからね。

(セービング技術については)彼はとてもダイナミックで、素早く体を傾けるからこそ、低い位置でのセーブができる。アンビリーバブルな反射神経の持ち主。私にとって、それが彼の最大の強みだ。

(ローマ戦での驚異的ダブルセーブのような)あの低いパワーセーブは、彼の腕の強さを物語っている。GKが素早く身をかがめてボールに指を触れても、ボールは後ろに飛んでいってしまうことがある。でも彼は絶対にそうならない。あの手にはとんでもないパワーがある」

超人的なフィジカルが驚異的なセービング力につながっているとのこと。

実際、鈴木は、昨シーズンのセリエAでのクロスキャッチ数がダントツ1位の55回。

欧州主要リーグのGK陣のなかでも2位だった(1位はエスパニョールGKジョアン・ガルシアの60回)。

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