
サッカー選手はチャンスで結果を残せるかどうかが全てである。大きな歴史を作れるタイミングで、ゴールやアシストによって名前を残せるか。
今回は『Givemesport』から「サッカーの歴史上最も冷静であった選手たち」をご紹介する。
エリック・カントナ
国籍:フランス
所属した主なクラブ:マルセイユ、リーズ、マンチェスター・ユナイテッドなど
「キング・カントナ」として知られるフランス人ミッドフィルダー。その姿は大きなカリスマ性とオーラが感じられ、サッカーの歴史的にも重要な存在であった。
彼のキャリアは「クール」と呼ぶにふさわしい瞬間で溢れており、襟を立ててプレーするスタイルへのこだわりすらも数多くの選手に影響を及ぼした。
多くの人は「1996年のサンダーランド戦での象徴的なチップキック」を彼の最もクールな瞬間として挙げるだろう。2人の選手を抜き去り、素早いワンツーから完璧なループシュートでゴールを決め、その後オールド・トラッフォードを見回して「ああ、俺は最高だろう?」と言わんばかりに祝福を求めた。
彼はタイトルを獲得し、重要な試合を決め、そしてプレッシャーのかかるペナルティキックを成功させてきた。まさに「クールさで活躍した」選手の一人である。
クリスティアーノ・ロナウド

国籍:ポルトガル
所属した主なクラブ:スポルティングCP、マンチェスター・ユナイテッド、レアル・マドリー、ユヴェントスなど
クリスティアーノ・ロナウドがサッカー界で達成してきた数々の偉業を考慮すれば、彼がこのリストに入ることに疑いの余地はないといえる。
彼のクールで冷静沈着なフィニッシュを証明する事例は枚挙にいとまがない。さらに、彼の象徴的な「Siuuu」セレブレーションはサッカーファンのみならずスポーツ界全体に波及している。
重要な局面で冷静にペナルティキックを成功させ、遠距離から驚異的なゴールを決め、何度もビッグゲームを決定的なものにした姿を目撃してきた。
マンチェスター・ユナイテッドのファンは、ポーツマス戦での伝説的なフリーキックを記憶しているだろうし、レアル・マドリーのファンは、ユヴェントス戦でのオーバーヘッドキックを思い出すだろう。
2018年ワールドカップのスペイン戦における終盤のフリーキックも、彼の冷静さと技術を際立たせるものだった。これらすらもほんの数例に過ぎず、彼はキャリアのほとんどをこのような素晴らしいパフォーマンスで彩ってきた。
ロナウジーニョ

国籍:ブラジル
所属した主なクラブ:PSG、バルセロナ、ミランなど
「ロナウジーニョ」という名前を聞くだけで、多くのサッカーファンは胸を躍らせるものだ。まさに観客を魅了するために存在した選手であり、同世代の中でも傑出した才能を持っていた。
彼の卓越した技術とクールなフィニッシュを象徴する出来事の一つに、2005-06シーズンのチャンピオンズリーグがある。数々の伝説的な選手がひしめくピッチの上で、ロナウジーニョはまるでダンスを踊るかのように相手選手を翻弄し続け、準決勝ではミランを弄び、決勝ではアーセナル相手に勝利。優勝をもたらし大会MVPに輝いた。
華麗なスキルを収めた動画がインターネット上に公開される際、多くの場合ブラジルを象徴する曲といえるセルジオ・メンデスの『マシュ・ケ・ナダ』がBGMとして使用される。これはロナウジーニョがキャリアを通して体現してきたリズムとエネルギーの感覚を完璧に表現するものだ。
クラブと代表の両方で数々のタイトルを獲得した彼は、世界中の人々の心を掴んだ。彼はサッカー界のアイコンであり、彼の冷静すぎるほどのプレースタイルは現代のサッカーにおいて非常に貴重なものだった。
リオネル・メッシ

国籍:アルゼンチン
所属した主なクラブ:バルセロナ、PSGなど
クリスティアーノ・ロナウドと同様に、メッシのキャリア全体が「クール」そのものだ。クラブでも代表チームでも獲得可能なすべてのトロフィーを手にしたことが、その事実を証明している。
彼のキャリアには、ゴール数よりも多くのクールな瞬間がある。
その中でも最高の瞬間のひとつは、サンティアゴ・ベルナベウで行われたエル・クラシコで、試合終盤に決勝点を奪った際に撮影された。ホームのファンに向けてユニフォームを掲げた姿は、彼を象徴する写真となった。また、ノイアーを相手にチップキックを決める前にジェローム・ボアテングを座り込ませた場面も大きな話題になった。
彼は毎年、試合終盤のゴールやトロフィー獲得の瞬間を生み出し、どこに行っても成功を収めてきた。小柄なアルゼンチン人の天才を言葉だけで表現することはとても難しい。
ジネディーヌ・ジダン

国籍:フランス
所属した主なクラブ:レアル・マドリー、ユヴェントスなど
2006年のワールドカップを思い出してみよう。それはジネディーヌ・ジダン現役最後の試合であり、彼は同世代最高のGKであるジャンルイージ・ブッフォンを相手に、チームにリードをもたらすペナルティキックを蹴るために立っていた。
世界中が見守るスポーツ最大の試合で、真ん中にチップキックを決めたジダン。彼にとって最後となる特別な試合であっても、重力を無視するような衝撃的な瞬間を生み出した。
もちろん知っての通り、その後にヒートアップした彼によってサッカー史上最も有名な「頭突き事件」が起こったわけだが、彼の最初のペナルティキックはクールすぎるものだった。
「クライフターン」で相手を抜き去ったり、ヨーロッパの決勝で逆足の鮮やかなボレーシュートを決めたり、ワールドカップでブラジル代表を一人で圧倒したりと、信じられないようなスキルに満ちたキャリアを歩んできた。