韓国リーグの試合の解説者を務めるイ・サンユン解説委員は先月27日、自身の人種差別発言を認めて直筆の謝罪文を公開した。
問題となった事案は、先月26日に行われた韓国1部第21節全北現代と金泉尚武の試合中の発言だ。
全北現代のイタリア人FWアンドレア・コンパーニョが、この日2ゴール目を挙げると、イ解説委員は同選手に対して「イタリア産爆撃機、“コジェンイ”コンパーニョ!」と叫んだ。
「コジェンイ」とは、日本語に直訳すると「鼻人」で、「鼻が大きい人」という意味で、韓国では西洋人を揶揄・差別する言葉として広く認識されている。
この発言はすぐにSNSで拡散され、多くの批判を受けた。
イ解説委員は翌日、自身のSNSに「不適切な発言で不快にさせてしまった点を心からお詫び申し上げます。週末の夕方にサッカーを観ながら楽しんだファンの皆さまを失望させてしまった。頭を下げて謝罪します。特に全北現代選手団、コンパーニョ選手に深くお詫び申し上げます。併せてKリーグ(韓国リーグ)でプレーするすべての外国人選手たちにも心からお詫び申し上げます」と直筆の謝罪文を掲載した。
また同解説委員は「ゴールシーンの後、興奮した状態で選手を褒めたところ、不適切な表現を使ってしまった。普段は使わない言葉だが、瞬間的な感情に流されて出てきた言葉だった」「二度とこのようなことが起きないように徹底的に気を引き締める」と釈明した。
当該試合の中継放送局だった『スカイスポーツ』もSNSを通じて「解説委員の不適切な発言に対して、現場製作者として重い責任感を痛感しています。心に深い傷を負ったコンパーニョ選手とKリーグを愛するサッカーファン、そして視聴者の皆さまへ心からの謝罪を捧げます」と声明を発表している。