日本代表と同様にアジア予選を勝ち抜いてワールドカップ(W杯)出場を決めている韓国代表。6日に行われたW杯共催国アメリカとの国際Aマッチでは2-0で勝利した。

この試合では、韓国代表史上初のドイツ系選手となったMFイェンス・カストロプが後半途中から出場して同国代表デビューを飾った。

ドイツ1部ボルシアMGでプレーする同選手は、アメリカ戦でも「デュエルの国」で磨かれたボール奪取能力を遺憾なく発揮して、チームの勝利に貢献した。

そうした中、ドイツメディア『Bild』は11日、『カストロプ、W杯のジレンマに陥る』という見出しの記事を掲載。

「カストロプは韓国代表チームを通じてW杯出場を夢見ているが、その過程でボルシアMGでの地位を失う危険に直面している」と伝え、韓国代表行きがキャリアの足かせになっていると指摘した。

同メディアは、「カストロプは今回の代表活動でシャルケ戦を含むチーム練習と実戦をスキップした。ブレーメン戦に出場するためのアピールする機会を逃し、長距離移動と時差対応の問題により、金曜日からチームの練習に合流する予定だ」と、同選手の不利な状況を説明した。

さらに、「10月にはソウルでブラジルと国際Aマッチを行い、11月にもアジア遠征が予定されている。代表チームの招集が繰り返されると、所属チームでの練習とポジション争いでますます不利になる」と、今後を展望した。

『Bild』は、所属チームで出場機会を減らせば、W杯出場の目標からも遠ざかってしまう可能性があることを伝え、文章を結んだ。

だが、ドイツメディアのこのような指摘に対し、カストロプの母親の母国である韓国メディアが反応。

『Xports News』は、『Bild』の報道を引用して「たしかに韓国を選んだ決定に不便が生じてしまうのは事実だ」と一部認めながらも、次のように反論した。

「アジア遠征を繰り返さなければならない代表チームの日程は、たしかに欧州クラブの選手たちにとって肉体的疲労になる。

しかし、これは韓国だけでなく、日本やオーストラリア、サウジアラビアなど、アジア出身の選手たちが常に経験してきた課題だ。結局、カストロプに必要なのは、両方のステージで一定レベルの競技力を示し、監督とファンの信頼を得ることだ」

これまでドイツの世代別代表としてプレーしながら、韓国男子代表史上初の帰化選手となったカストロプは、韓国やドイツで多くの注目を集めている。

ブンデスリーガと韓国代表で高いパフォーマンスを発揮し続ければ、今の批判的な視線はすぐに肯定的な評価に転換されるだろう。

編集部おすすめ