
イングランド1部マンチェスター・ユナイテッドとキットサプライヤーのadidasは12日、2025-26シーズンの新サードユニフォームを発表した。
今作は、1990年代のユニフォームに触発されたノスタルジックなデザインとなっている。
Manchester United 2025-26 adidas Third
マンチェスター・ユナイテッド 2025-26 adidas サード ユニフォーム
新サードユニフォームは、ブラックを基調にイエローとブルーを各部に組み込んだ漆黒系。このデザインは、1993-94、1994-95の2シーズンで使用したUmbro時代のアウェイユニフォームがベースとなっている。
右胸のトレフォイル(adidasロゴ)と左胸の盾形エンブレムが、クラシックな雰囲気を醸し出す。

濃淡ブラックのストライプ柄で1993-95モデルの特徴を忠実に再現。その中にエンブレムのデビルを落とし込む。
今作の“元ネタ”となった1993-95アウェイは単なる懐かしいユニフォームではない。ある二つの出来事によってファンの脳裏に刻まれている。
一つは、1993-94シーズンのプレミアリーグとFAカップを優勝しダブル(2冠)を達成したこと。そしてもう一つは、エリック・カントナの伝説「カンフーキック事件」だ。

1994-95シーズンの敵地クリスタル・パレス戦で、相手サポーターの発した言葉に激高したカントナは、カンフー的な跳び蹴り(とパンチ)を浴びせてしまう。この前代未聞の出来事は後にカンフーキック事件と呼ばれ、カントナを語る上で欠かせない伝説的エピソードとなっている。
その試合で着ていたのが、今作のモチーフであるブラックのアウェイユニフォームだった。
ちなみに、この1993-95アウェイはクラブ史上初のブラック・ユニフォーム。プレミアリーグが黒を解禁したことにより、フィールドプレーヤーもこの色を着用可能となった。

今作の着用モデルとして、2008年から2012年までユナイテッドでプレーしたディミタール・ベルバトフが登場。
なぜか畳敷きの和室でカンフーポーズを決めているのだが、これはカントナへのオマージュに違いない。また、和室とカンフーの組み合せは映画『マトリックス』のイメージなのだろうか。
90年代のカントナ伝説が甦るサードユニフォームは、クラブ公式オンラインストア、adidasオンラインストアで販売中。