サッカーに限らず、スポーツ観戦につきものの課題の一つである「自由席の過剰な座席確保」。
自由席において、先に入場者した観戦者が後から来る同行者の分の座席を確保することは珍しくないが、1人で多くの座席を確保し、時に荷物置きとしても使用することで席が足りなくなり、観戦者同士のトラブルに発展するケースもある。
Jリーグのセレッソ大阪は6月28日、「ホームサポーター自由席における過剰な座席確保について」と題したリリースを行い、改めてファン・サポーターへの注意喚起を実施。以下を明文化して伝えた。
・座席確保は1名につき1席となります。
・あとからご来場になるお客様のための座席の確保も含め、複数席を確保することは認められません。
しかし、クラブに対して“さまざまな反応”があったようで、その4日後の7月2日にはさらに以下のような追記を行っている。
「先日のお知らせ以降、クラブ宛に多くのお問い合わせをいただいております。セレッソ大阪の発信内容や、一部のルールについて誤解が生じていた可能性があり、皆さまからのご意見を真摯に受け止めております。
ただし、いただいたご意見の中には、誤った解釈をされ、自らルール違反を犯していたことをご認識されていない上でのご意見についても多数寄せられております。
先日のお知らせは新たなルールの導入をご案内するものではなく、これまでご案内してきた観戦マナーおよびルールに基づいた運用の徹底をお願いするものです。具体的な対応といたしまして、次節・ガンバ大阪戦より、ルール順守の徹底を目的に警備スタッフ、および案内スタッフを増員いたします。
これまでもマナー違反行為に対しては注意喚起を行ってまいりましたが、残念ながら順守いただけないケースが散見され、他のサポーターの皆様にご迷惑をおかけする事例も多数寄せられておりました。すべてのお客様に快適にご観戦いただけるスタジアム環境を実現するため、改めて観戦ルールの順守にご理解とご協力をお願いいたします」
先日のお知らせは「新たなルールの導入をご案内するものではなく、これまでご案内してきた観戦マナーおよびルールに基づいた運用の徹底をお願いするもの」であったにもかかわらず、「自らルール違反を犯していたことをご認識されていない上でのご意見についても多数寄せられております」とのことだ。
セレッソ大阪の場合、ゴールド会員とシルバー会員がキックオフ3時間前に先行入場できる形を取っており、さらにゴールド会員はシルバー会員に先んじて入場することができる。そのため、少数のゴールド会員が仲間内の席を確保するというケースが目立っているようだ。
“最後通牒”とも呼べる今回の呼びかけ。セレッソ大阪の「ホームサポーター自由席」はいわゆるホーム側のゴール裏席。Jリーグではゴール裏にも指定席を導入しているクラブがあるだけに今後の動きが注目される。
セレッソ大阪は今週末、5日(土)にホームのヨドコウ桜スタジアムにて、ガンバ大阪との大阪ダービーに臨む。