日本では7月から連日猛烈な暑さが続いている。
日本サッカー協会(JFA)は、昨年11月に「暑熱環境下におけるサッカー活動について」という声明を発表した。
「気候変動の影響は年々深刻さを増し、暑熱対策を講じていても、熱中症により尊い命が失われる痛ましい事案がスポーツ・サッカー界において毎年のように発生しています。また、暑熱環境下では選手のパフォーマンスの低下も顕著であり、選手育成の観点からも本来在るべき姿とは言えない状況です。加えて、暑熱問題以外にも落雷や豪雨等の荒天の発生など、事業運営の観点からも関係する皆様の安全面の確保が難しくなってきています」などとしつつ、「2025年度以降、JFAの主催・管轄する大会・リーグ戦・フェスティバル等は7月・8月は原則開催しない。ただし、屋内・ナイター・冷涼地等において、熱中症対策ガイドラインに則し、事業に関わる皆様の安全確保が十分に可能と判断できるような環境下であれば、事業を実施する場合がある」などとした。
(※JリーグやWEリーグなど、既に夏場においてナイターでの開催等、熱中症ガイドラインに即した運営がなされている競技会については、引き続き、安心・安全を十分に留意の上、実施とも)
そうしたなか、韓国の『SPOTV』は、日韓の熱中症対策についてこう伝えていた。
「JFAによる炎天下における活動制限措置が初めて実施された今夏、ネットユーザーからは圧倒的に好意的な反応が寄せられている。
『選手ファーストの姿勢は称賛に値する』『協会は有能な仕事をしている』『プロ野球の広島カープが7月~8月のデイゲームを廃止したのはいい変化だと思う』
しかしながら、韓国サッカー界は依然として安全面の懸念を抱えており、特にユース年代ではその傾向が顕著だ。
サッカーインフラの整備に伴い、全国各地でユースサッカーフェスティバルが開催されるようになっている。しかし、安全ガイドラインを遵守していない民間の大会が増加しており、参加者や保護者の間で懸念が生じている。
先月27日に春川市で開催された全国ユース大会はその好例だ。大会期間中の体感温度が40度を超えるなか、8歳~12歳までの選手たちは午前8時から午後12時40分まで、猛暑の中、立て続けに試合をこなした。
大会に参加した選手の保護者は、『この猛暑の中、幼い子どもたちに日中に試合をさせるなんてありえない。
最近、地方では民間のユース大会が数多く開催されている。これらの大会の主な資金源は地方自治体からの補助金である。しかし、地方自治体は経済効果を重視し、補助金を積極的に支給する一方で、大会の安全管理責任を軽視したり、主催者や共催者に責任を押し付けたりすることが繰り返されている。
先月7日、国務総理(首相)の指示により大韓体育会と全国体育会は猛暑に対応して青少年スポーツ大会の安全強化のためのガイドラインが盛り込まれた公文書を受け取ったが、現場ではまだ施行されていない」
韓国ではユース年代の熱中症対策がまだ十分ではないようだ。
なお、日本女子サッカーの最高峰であるWEリーグは、8月9日に開幕するが、8月中はすべて18時以降のキックオフ。14時キックオフの試合があるのは9月15日以降になる。