2022年のワールドカップで優勝を果たしたアルゼンチン。

首都ブエノスアイレスにはボカやリーベルなど数多くのサッカークラブがあるが、『infobae』などによれば、そのブエノスアイレスのシウダーエビタ地区でショッキングな事件が起きたそう。

4日午後、7歳のティアゴ・コレアくんが父親とバスを待っていた際、警官が発砲した銃弾を頭部に被弾。集中治療室で治療を受けていたが、脳死状態になり、2日後に息を引き取ったという。

交差点で私服警官と武装強盗4人組の銃撃戦が発生。21歳の警官は、18歳の容疑者を射殺。21歳の容疑者2人も銃撃したが、もうひとりは逃走したとのこと。

自らの身を守ろうとした当該警官は、9秒間に11発を発射。正当防衛を超えた過剰防衛で逮捕・拘束されたという。

バスを待つ間、息子を肩車していたという父親は、こう吐露している。

「バスを待っている時に爆発音が聞こえ、バイクだと思ったが、突然銃声が聞こえ始めた。発砲されていると気づいた時、ティアゴを地面に投げようと思ったが、既に弾丸が当たっていた。

衝撃があった時、息子を抱きかかえていたが、彼は『パパ』と口にするとそれ以上何も言わなかった。私が『助けてくれ』と叫び始めると、見知らぬ人が車で病院に運んでくれた。

弾丸は息子の後頭部に命中した。ティアゴは7歳で、これから人生が待っていた。何が起こっているのか信じられない。悪夢だ。

打ちのめされている。息子よ、あなたは私を置いて逝ってしまった。あなたを愛しているし、これからも一生愛し続ける。あなたは小さな天使だ。

ティアゴのために正義を貫きたい。この代償はきちんと支払われなければならない」

彼は明るく、サッカーに情熱を注ぎ、チームメイトから深く愛された少年だったそうで、このニュースは近隣住民だけでなく、少年サッカー界にも衝撃を与えているという。

父親の友人たちも「彼らは君の夢をすべて奪った。信じられない。

私も父親で、同じ年の息子がいる。心が張り裂けそうだ」「このままではいけない。変えなければならない。今日はティアゴだが、明日はどうなるか分からない。私たちは命を買ったわけではない、そしてすべては一瞬で変わる」とショックを受けている。

彼が所属していたサッカークラブは活動を中止し、遺族を支援するための募金活動を開始したそう。

アルゼンチンの治安大臣は、「犯人(強盗団)に直接的責任がある」「武装強盗だけでなく殺人罪でも起訴されるように要請する」として、発砲した警官を擁護しているとのこと。

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