5日、2026年ワールドカップのアジア最終予選(3次予選)が各地で行われた。

すでに予選突破を決めている日本はフレッシュなメンバーで臨んだアウェイでのオーストラリア戦、ボールを握りながら終了間際の失点により0-1で敗戦。

オーストラリアが本大会への切符を大きく手繰り寄せたほか、他グループではウズベキスタン、韓国、ヨルダンが新たに本大会出場を決めている。

そうしたなか、奇跡の連勝で初のワールドカップ出場に望みをつないだのがパレスチナだ。

韓国、ヨルダンと同じグループBを戦っている彼らは、最下位のクウェートとアウェイで対戦。試合は、東エルサレムで生まれたFWタメル・セヤム、デンマーク出身のエースFWウィサーム・アブ・アリのゴールによりパレスチナが2-0の勝利を収めた。

試合後、「クウェートに勝利できたことは重要で価値のあるものであり、パレスチナの人々を喜ばせることができた」と語ったイハブ・アブ・ジャーザル監督。

パレスチナは前節イラクを相手に、終盤の2得点で2-1の劇的逆転勝利を飾っており、これで最終予選2連勝。韓国と引き分けるなど地道に勝点を積み重ね、2勝3分4敗でグループ5位につけている。

4位オマーンが今節、ワールドカップ出場を決めたヨルダンに0-3で敗れたため、両者の勝点差は1ポイントに。しかも、最終節はパレスチナホームでの直接対決となる。

パレスチナは現在、ガザ地区がイスラエル軍の侵攻を受けていることもあり国内でホーム戦を行うことができず、次のオマーン戦も隣国ヨルダンのアンマンで開催予定。ただ、最終予選初勝利を挙げたイラク戦が同じアンマン開催であり、その試合には7,305人の観衆が詰めかけていた。

パレスチナはオマーンとの直接対決にすればグループ4位へ浮上し、アジア4次予選進出が決定。

ここでも6チーム中2チームが直接ワールドカップへの出場権を手にすることができるだけに、チャンスは十分にある。

戦火にさらされながら、人々の想いを背負い、夢を追い続けるサッカーパレスチナ代表。オマーンとの大一番は日本時間11日(水)3:15からヨルダンのキング・アブドゥッラー・スタジアムで行われる。

編集部おすすめ