上海地下鉄では20日から張華浜駅、楊樹浦路駅、呉中路駅の3駅で自動改札機の「開けっ放しモード」を試験的に導入している。改札機のフラップドアが常に開かれた状態に設定されており、乗客は乗車カードやQRコードをかざした後、改札機のパネルや上部に設置されている表示灯で読み取りが成功したかを確認でき、フラップドアが開くのを待つことなく、速やかに改札を通過することができるようになっている。

この試みが始まって数日たってから、駅構内の状況を見るため、平日の朝のラッシュ時間帯に楊樹浦路駅を取材した。 楊樹浦路駅の周辺はオフィスビルが多いため、駅の利用者のほとんどは通勤客だ。楊樹浦路駅の職員によると、自動改札機のフラップドアが常に閉まっている状態の時と異なり、「開けっ放しモード」になっている時は、乗車カードやQRコードをかざし、パネルの色が通行可を意味する緑の矢印に変われば、乗客は改札を通過することができる。このスタイルを導入することで、理論上、乗客が自動改札機のフラップドアが開閉するのを待つ時間を省略でき、乗客の通過効率を高めることができる。

上海地下鉄3駅で改札機「開けっ放しモード」を試験的に導入―中国
「一方通行で進入はできません」と書かれたボードを掲げるボランティア

改札機付近で観察していると、乗客のほとんどが開けっ放しモードにうまく対応しており、列に並んで乗車カードやQRコードをかざし通過していた。普通の駅と比べると、通過効率はある程度高まっているといえるだろう。

そして乗車カードやQRコードをかざさずに、自動改札機を通過しようと試みたところ、フラップドアが閉まり、改札を通過することはできなかった。フラップドアが閉まるスピードがゆっくりである点について、駅員は「乗客が挟まれてけがしたりしないように配慮されている」と話した。

上海地下鉄3駅で改札機「開けっ放しモード」を試験的に導入―中国

上海地下鉄の関係責任者は、この3駅が試行駅に選ばれた理由について「利用者が非常に多いというわけではないため」とし、「実地テストを段階的に実施して、朝夕のラッシュ時間帯に乗客がよりスムーズに駅から出入りできているかをチェックし、他の駅でも導入するかどうかを検討していく」と説明した。

上海のほか、安徽省合肥市の合肥地下鉄の1号線駱崗駅、4号線科大先研院駅でも22日から自動改札機の「開けっ放しモード」が試験的に導入されている。また、浙江省杭州市の杭州地下鉄の一部の駅でも26日から導入されている。さらに、広東省広州市の広州地下鉄でも年内に一部の駅で試験的に導入する計画となっている。

(提供/人民網日本語版・編集/KN)