かつて爆発的な人気を誇った米アップル社のスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」が市場で低迷している。カナダのコンサルティング会社テックインサイツ(TechInsights)の研究報告書によると、2024年第1四半期(1~3月)には、中国のスマホ出荷台数は前年同期比1%増の6330万台だった。

そのうちアップルの市場シェアは13.7%で、トップ5から陥落した。

アップルが5月に発表した最新の決算によると、今年1~3月の売上高は前年同期比4%減の907億5300万ドルとなり、うち中華圏の売上高は同8%減の163億7200万ドルだった。

アップルは中国のスマートフォン市場でトップ5から陥落した。

iPhoneの市場を奪ったのは誰か。同報告書によると、1~3月期にはOPPO/一加(ワンプラス)、栄耀(Honor)、華為技術(ファーウェイ)、vivoの市場シェアが拮抗した。OPPO/一加は中国のスマホ市場でトップの16.9%のシェアを獲得したという。

同報告書は「Honor、ファーウェイ、vivoがその後に続いて2~4位になり、市場シェアは順に16.7%、16.6%、16.1%だった。小米(シャオミ)は15.0%のシェアで5位になった」とした。

通信業界ウォッチャーの項立さんは、「ファーウェイがハイエンドスマホのフラッグシップモデルを発表していない頃、中国の他のスマホメーカーの力はまだそれほど強くなかった。そのため当時アップルのビジネスは好調だったが、ファーウェイが市場に戻ってくると、アップルはハイエンド市場でシェアを大きく奪われるようになった」と説明した。

インターネットデータセンター(IDC)の分析によると、アップルは価格調整によるキャンペーンを絶えず打ち出しているが、アップルが直面する競合製品の課題・圧力は日に日に増大しており、アップルは今すぐソフトウェアとハードウェアの全方位的な高度化とイノベーションを行って消費者を引きつける必要があるという。

ただし、「アップルは2024年にAI(人工知能)戦略を発表し、ハイエンド製品の発展を推進する可能性が高い」との見方もある。

(提供/人民網日本語版・編集/KS)