香港では最近、飲食店従業員の接客の悪さがしきりに言われるようになった。そして、大陸部に旅行した香港人が、飲食店の接客の素晴らしさを絶賛する事例が目だちはじめた。
SNSなどでは、香港人が投稿した飲食店で経験した「嫌な思い出」を紹介する投稿が見られる。「利用時間を1時間だけに制限された」「席を選ばせてもらえなかった」などだ。
香港を訪れた大陸人の投稿もある。飲食店で伝票をテーブル上に忘れてレジに進んだところ、従業員に「無能」と罵倒されたという。
![香港人がマジで感激、「大陸側飲食店のサービスは素晴らしい」](http://imgc.eximg.jp/i=https%253A%252F%252Fs.eximg.jp%252Fexnews%252Ffeed%252FRecordchina%252F35%252FRecordchina_933827%252FRecordchina_933827_2.jpg,quality=70,type=jpg)
香港では、新型コロナの感染に伴う規制が緩和されて以来、観光客に改めて門戸を開いたが、観光客数は感染前の状態には遠く及ばない状況だ。一方で、規制緩和以降には多くの香港人が大陸側に足を運ぶようになった。大陸部の飲食店を利用した香港人が、価格の安さと接客態度のよさを称賛している。
ある香港人は、深センの飲食店で感動した経験を投稿した。夕食のために入店したが、他店で購入した食べ物をテーブルの上に置いていたところ、店員がその食べ物を持って行ってしまった。
ある香港人は「大陸が劣っていると思うのは、大陸に足を運んだ経験がないからに違いない」と断じた。大陸部で無礼な接客が皆無になったわけではないが、「個別の事例」にとどまる状態になり、高級飲食店でも街のファストフード店でも親切で人情味のある接客が普及した。しかも低価格なので、どちらの飲食店が優れているもは「一目瞭然」という。
香港飲食聯業協会の黄家和也会長は、「人手不足は非常に重要な問題です。感染拡大前には約26万人の飲食従事者がいましたが、現在は約20万人しかいません。仕事量が多くて労働時間が長いため、飲食店従業員は疲れてしまい、気分や忍耐に影響していいます」と述べた。接客水準の低下に直接言及したわけではないが、問題があることを事実上、認めた発言だ。
大陸側の飲食店の「素晴らしさ」が評判になると同時に、大陸側の飲食企業の香港進出が加速した。ある香港メディアによると、過去半年の間に大陸側の飲食企業10社以上が、香港に進出した。
![香港人がマジで感激、「大陸側飲食店のサービスは素晴らしい」](http://imgc.eximg.jp/i=https%253A%252F%252Fs.eximg.jp%252Fexnews%252Ffeed%252FRecordchina%252F35%252FRecordchina_933827%252FRecordchina_933827_3.jpg,quality=70,type=jpg)
大陸系の飲食店を利用していた香港人の男性客の一人は「今では食事のためにわざわざ大陸部に行く必要はありません。便利です」と話した。女性客の一人は、SNSで大評判だったので試しにやってきましたと説明し、「香港のレストランは見習わなければなりません」と笑いながら言い、「中国大陸部から香港に来るレストランにはサービスの質を維持してほしいです」と述べた。
記事は、かつては香港人の多くが抱いていた大陸人に対する反感が、食事問題を通じて和らいでいると紹介した。(翻訳・編集/如月隼人)