中国政府で労働災害や災害管理、応急救援などを担当する応急管理部はこのほど、6月15日に河南省平頂山市内で発生した、保冷車の庫内に乗せられた女性8人が死亡した事故についての調査結果を発表した。女性は庫内に入れられてから17分程度で死亡したとみられるという。
事故発生は6月15日午後9時半ごろだった。平頂山市応急管理局がまとめた調査報告書によると、事故が発生したのは小型の保冷車で、車両を運用する会社は管理を怠り、運転手は法令に違反して庫内に人と荷物を混載して運んだ。

運転手は女性従業員10人のうち、2人を運転室に乗せ、8人は保冷庫に入らせた。保冷庫内には箱に入れられた牛肉が積まれており、箱の中に牛肉と共に入れられていたドライアイスが急速に昇華して、庫内では二酸化炭素濃度が急上昇し、さらに箱から出てきた二酸化炭素が庫内の空気を押し出した。保冷庫の中の空間の容積は、3.32立方メートルしかなかったこともあって、酸素濃度は急速に低下した。酸素濃度が人の死を招く限界である4%-6%にまで低下するまでに、わずか17分だったとみられるという。(翻訳・編集/如月隼人)