2025年1月26日、韓国経済TVは「グローバルOTT(デジタル動画サービス)企業の急成長の中、高騰したトップ俳優らの出演料により韓国国内のドラマ制作環境は日に日に劣悪になっているが、お隣の日本の状況は全く異なっている」と伝えた。
記事によると、日本の主演クラスの俳優の出演料は人気のあるスターでも1話 当たり300万円前後。
Netflixのオリジナルシリーズの場合、主役は1話当たり1000万円以上もらうこともあるが、韓国と比較すると少なくとも3~4倍、多ければ10倍ほどの差があるという。
業界関係者は「韓国の主演クラスのトップ俳優の1話当たり出演料は3億~4億ウォン(約3260万~4348万円)が基本になっており、10億ウォンもらう俳優まで登場している」と説明した。
Netflix関係者は「韓国のコンテンツは優れており、世界的にも人気があって成功しているが、今のように制作費が上がり続ければ結果的にブーメランになる」と警告したという。
高騰する俳優の出演料や制作費を受け、OTT企業は日本に目を向けている。日本では韓国の制作費の半分ほどの費用でドラマが作れる。韓国では1話当たり20億ウォンが基本だが、日本では10億ウォンあれば十分だという。
業界関係者は「日本の情緒は韓国と似ていて通じる部分が多いため、OTT企業の目には、コスパの良い日本が魅力的に映っている」と話したという。
制作費の高騰により韓国ドラマの制作本数も減少傾向にある。22年は141本、23年は123本、24年は約100本、今年は約80本に減少するとみられている。
チョ・ジャンウンKDDI総合研究所特別研究員は、日韓の有名俳優の出演料の差について、市場構造や出演料の慣習を理由として挙げつつも、「日本は韓国を反面教師にして、急激に制作費と出演料を上げるのではなく、テレビドラマならではの魅力を生かしつつ競争力も備える方向に進もうとしている」と説明したという。
これを見た韓国のネットユーザーからは「これは正常じゃない」「ヒット作が生まれるのは、俳優がうまかったからではなく、スタッフや演出などがうまく調和した結果だ。