2025年3月4日、中国メディアの観察者網によると、中国政府の補助金政策により電子商取引(EC)を中心とした購買ブームの中で、各ECプラットフォームに出品されている製品のうち、家電や子ども靴などで5分の1以上が法的基準未満の不合格品だったことが当局の調査により判明した。
国家市場監管総局はこのほど、39種類のEC商品に対する品質テストの結果を公表した。
不合格の製品のメーカーの大部分は地方企業の小さいブランドか、ブランドではない物、偽物やコピー品だった。サムスン電子のモバイルバッテリー(不合格の原因は常温下での有効出力容量)や蘇泊爾(SUPOR)のはめ込み式LEDランプ(不合格の原因は構造)、得力集団(Deli)の変換プラグ(不合格の原因は寸法)など、比較的知名度があるブランドの製品にも不合格の物があった。プラットフォームに関しては、京東や唯品会(Vipshop)の直営店や網易厳選の製品が少なくなかった。
家電の不合格品のうち、電子ロック、カラーテレビ、電気ケトル、冷蔵庫に不合格品が多数見られ、10%を超える割合を占めた。他にも空気清浄機、扇風機、マッサージ器、洗濯機、電磁調理器などで不合格品が見られた。単一製品で不合格率が最も高かったのはカラーテレビで、天猫、淘宝、京東、唯品会など七つのプラットフォームに出品した58店から65ロットのカラーテレビを抜き打ち調査し、72.3%に当たる47ロットが不合格だった。不合格品の主な理由は、工場名や住所が不明であること、3C認証(中国強制製品認証)がないこと、コピー品やアンテナ端子の絶縁が不十分なことによる安全性の問題などだった。家電以外では、子ども靴の不合格数が最多で、約39%に当たる146ロットだった。不合格の原因で最も多かったのは、工場名や住所の不記載や硬度などの性能面ではなく、フタル酸エステルの含有量によるもので、調査対象の子供靴全体の32.5%を占めた。
今回の抜き打ち調査で判明した問題について、市場監管総局は各省の関係当局に対し、「産品質量法」や「産品質量監督抽査管理暫行辨法」などの関連法規に沿って迅速に処理し、進捗を電子質量監督(e-CQS)システムに入力するよう手配した。