中国では2024年6月から、中国国家衛生健康委員会が教育部、体育総局、国家中医薬局など政府16部門が共同で、3年間にわたる「体重管理年」運動を推進しています。今年は各地の小中および高等学校の学校給食で、生徒の過体重率の上昇傾向に対応する、「ダイエットメニュー」が相次いで導入されています。
江蘇省南通市内の紫朗第一小学校の食堂では、従来型のメニュー以外に150人分以上の「ダイエット給食」が提供されています。この「ダイエット給食」は肉の代わりに雑穀を使ったほか、油の使用量を適度に抑制し、ご飯の分量を科学的に調整することで、栄養バランスの最適化を図ったものです。また、学校側は心を配って雑穀飯やトウモロコシ豚骨スープなどの新メニューも登場させ、ヘルシーさと美味しさの両立を果たしています。雑穀としてはスイートコーンや紫芋、サツマイモなどの子供が受け入れやすい食材を多く取り入れ、調理方法には蒸したり煮ることを取り入れ、子どもらを積極的に誘導することで、健康的な食生活を形成させることを目指しているとのことです。
中国では人々の生活水準の向上と飲食構造の変化に伴い、肥満者はますます多くなり、しかも若年化の傾向にあります。「中国住民栄養と慢性病状況報告(2020年)」によると、2018年には過体重の成人が34.3%、肥満状態の成人が16.4%に達しました。2002年には過体重の成人が22.8%、肥満状態の成人が7.1%だったことに比べて、いずれも大幅に増えました。また、6~17歳で過体重である人の割合は、肥満状態では7.9%で、いずれも年々増加する傾向を示しています。(提供/CRI)