独メディアのドイチェ・ヴェレ(中国語版)は5日、世界のミリオネアの数が過去最多になったと報じた。

記事は、コンサルティング会社のキャップジェミニがこのほど発表した「世界富裕層報告書(Global Wealth Report)」で、2024年に世界の富の総額は大幅に増加し、100万ドル(約1億4000万円)以上の資産を持つ人(ミリオネア)の数は前年(2280万人)より2.6%増加して過去最多の2340万人に達したことが明らかになったと伝えた。

同報告書によると、世界の富裕層が保有する総資産も過去最高の90兆5000億ドルに上り、前年比で4.2%増加した。この増加の主な要因は資産3000万ドル(約43億円)以上を保有する「超富裕層」の増加にあるとされ、この層は1年間で6.2%増加したという。

資産増加に最も貢献しているのは米国だ。24年、米国のミリオネアの数は前年の743万1000人から799万3000人と50万人以上も増加し、増加率は7.6%に達した。報告書では、米国の富裕層の増加は、株式市場の上昇と人工知能(AI)による市場の楽観的なムードの恩恵を受けたことが主な要因とされている。

また、報告書によると、日本は前回同様2位で、富裕層(ミリオネア)は前年の377万7000人から399万人に増加。3位はドイツで、164万6000人から160万5000人に減少したという。欧州全体でも2%強減少しており、主に主要経済圏が停滞したことが原因とみられている。ただ、欧州でも「超富裕層」は3.5%増加しているといい、富の集中が進んでいる実態が浮き彫りになったと記事は指摘している。

キャップジェミニによると、米国、日本、ドイツ、中国の4カ国で、世界のミリオネアの約64.5%を占めているという。(翻訳・編集/北田)

編集部おすすめ