北京量子情報科学研究院が4日に明らかにしたところによると、中国の研究者が初めて衛星・地球局間の量子直接通信システムのモジュールレベルの検証を完了しました。これは中国の衛星・地球局間量子直接通信技術が衛星・ドローン・地上局が一体化した量子直接通信ネットワークを構築する段階に入ったことを意味しています。

今回の実験では5月29日午前4時40分に「箭元科技元行者1号」検証型ロケットに搭載されて打ち上げられた量子直接通信用のレーザーモジュールと位相エンコードという二つのモジュールが、打ち上げの成功、海上での回収、回収後の点検などを経て、すべて正常だったことが確認されました。

ロケットに搭載されたこの二つのモジュールは、衛星・地球局間量子直接通信システムを構成する重要な一部であり、北京量子情報科学研究院副院長で清華大学教授の龍桂魯氏が率いる研究チームが3年をかけて独自に開発したものです。

量子直接通信は現在、実験段階から徐々に実用化されており、将来的には政務や公共の事務、金融分野のサイバーセキュリティー、国防、インフラなどの高い安全性を必要とする分野で役割を発揮するとともに、住民の生活に密接に関わる応用シーンにも徐々に浸透していくと想定され、将来的には個人無通帳口座やスマートホームのデータなどがいずれも量子暗号技術によって保護されるようになる見通しです。(提供/CRI)

編集部おすすめ