2025年7月7日、中国のポータルサイト・捜狐に「劇場版『鬼滅の刃』無限城編の上映時間がシリーズ最長に、中国公開は依然不透明」と題した記事が掲載された。
劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章「猗窩座再襲」が7月18日に日本公開を迎える。
記事は、「これまでのテレビアニメや劇場版『鬼滅の刃』では、主人公・竈門炭治郎(かまどたんじろう)をはじめとした登場人物たちの成長を見届けてきた。そして、まもなく公開される劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章「猗窩座再襲」では、物語がいよいよクライマックスを迎え、多くの謎がついに解明されるとともに、鬼殺隊と鬼舞辻無惨(きぶつじむざん)およびその配下が無限城で最終決戦を繰り広げることになる」と説明した。
一方で、「残念ながら、中国での上映が果たして実現するかどうかは依然不透明だ。現在、世界の多くの国と地域ではすでに公開日が決定しており、日本では7月18日に公開、その後台湾では8月8日、香港では8月14日の公開が予定されている。北米、英国、ヨーロッパ各国では9月12日が予定されているが、中国本土では公開の有無すら明らかになっていない」と言及した。
また、「過去の劇場版『鬼滅の刃』無限列車編も中国本土では上映されなかった。これは同シリーズに多くの暴力・流血描写が含まれていたためである。もし仮に国内で上映する場合、カット編集は避けられない。しかし、主要なシーン、たとえばキャラクターが負傷したまま長時間の戦闘を繰り広げる描写が削られると、上映時間が大幅に短縮されるだけでなく、物語の連続性や整合性も損なわれ、観客が展開の論理を理解しづらくなってしまう」と指摘。
さらに、「中国国内における海賊版の蔓延も上映可否に影響を及ぼす大きな要因となっている。過去には、劇場版「鬼滅の刃」無限列車編の海賊版がネット上で大量に出回り、多くの視聴者が違法視聴をしてしまった。その結果、潜在的な観客層が大きく失われる事態となった。映画館は興行収入を重視するため、海賊版の横行により採算が取れない可能性のある作品に対しては、配給の意欲を大いにそがれてしまう」と論じた。
その上で、「このような状況を改善するために、中国でもアニメ作品に対する年齢制限制度(レイティング)が早急に導入されることを願う。これにより、視聴者およびファンが『鬼滅の刃』のような優れた作品を、正規の形でより多く楽しむことができるだろう」と結んだ。(翻訳・編集/岩田)