7月に入り、中国各地は猛烈な暑さとなっている。特に山東省や江蘇省、安徽省などでは記録的な暑さとなっている。
外は猛烈な暑さとなっているのに、トウガンを抱くだけで本当に快適に寝ることができるのかと疑問に思う人も多いかもしれない。
実際のところ、昔の漢詩にも「夏にウリを抱いて眠る」といった表現が見られることから、「トウガンを抱いて寝る」という方法には裏付けがあり、物理的属性と中医学の理論を組み合わせた快適な睡眠の助けになる「ひんやりグッズ」ということができる。
トウガンは95%以上が水分であることから、「天然の水枕」と言えるかもしれない。トウガンは触れている体の部分の熱を一気に吸収してくれる。さらに、中医学の理論では、トウガンの皮は煎じて服用すると中医薬となり、身体の内部と体表の熱を冷ます効果があるとされている。

快眠のためにトウガンを活用するのに適しているのはどんな人?
中国リハビリ研究センター・中医学リハビリ科の楊祖福(ヤン・ズーフー)主任は、「クーラーや扇風機を使用しない方がいい高齢者や幼児、妊婦などは試してみるといい」としている。
ただ、脾胃のエネルギーと熱が不足していたり、冷えによりその働きが低下している人や、臓腑の働きが弱り、「陽」が不足し、体が冷えやすい「陽虚体質」の人は、トウガンを使用すると体温が下がってしまい、腹痛や下痢が悪化する可能性がある。また、冷え性になりやすい高齢者や子供は、タオルケットなどをかぶせて、直接触れないようにしたり、頭の近くにおいて、体の一部を冷やしたりするとよい。
温かくなってしまったトウガンは冷たい水に浸けた後、水分をふき取ると、繰り返し使うことができる。
ただしトウガンの表面にはうぶげのように白いトゲが生えているため注意が必要だ。皮膚を傷つけないように、皮はそのまま残した状態で、トゲだけこすってしっかり洗い流してから使用しよう。
寝る時に使用する場合は、手足を重点的に冷やせるようにトウガンを抱くようにして、おなかに直接触れないような体勢を心がけよう。(提供/人民網日本語版・編集/KN)